睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

楽しいイチゴ狩り

先日、イチゴ狩りに行って参りました。

行ったのは、地元の方から「ここはいいよ!」とおすすめされたG県笑和村(仮)のとある農家さん。

ずっと行きたいと思い続けていて(なにしろ話を聞いたのは数年前)、やっと念願叶いました!

実は笑和村(仮)方面に、冬行くのは初めて。

秋まではかなりの頻度で行っているのですが、(山登ったり、りんご買ったり…)私の車、ノーマルタイヤだから、そこが心配で行けなかったのです…。今回は同僚のハナちゃんが車を出してくれたので、行けました。ハナちゃん、ありがとう!

(冬、スタットレスに履き替えるのは、G県民の常識だそうです…。いいもん、非県民でも)

 

初めて行ってみて、感動しましたよ!

谷川と上州武尊が美しすぎる!!ブラボー!!

こんな景色を毎日見てたら「夏になったら、あの山に登ろう!」と思うよな~。そこに山があるから、登るのね。

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上州武尊。写真では美しさが伝わらないな…。

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ちなみに上州武尊の写真は、道の駅にある見晴台から撮りました。手作り感ありあり…。前日、結構雪が降ったのでこんな感じ。

 

谷川と上州武尊を堪能した後、今日の目的のイチゴ狩りへ。

目当ての農家さんは道の駅の裏手ですごく近い。わーい、楽しみだ~。

一心不乱にイチゴを箱に詰めている農家さんに「イチゴ狩りしたいです」と言うと、「はーい」とプラスチックのカゴを渡され、ハウスに連れて行かれます。

「いっぱい食べてくださいね~」と一言だけ告げ、農家さんはまたイチゴ詰め作業に戻って行きました。(多分)

説明とか一切ナッシング!

時間制限は無く、もう好きなように好きなだけ食べていいらしいです。太っ腹!

ちなみにお値段大人1300円。安い!もう、大好き!

 

さて、狩るイチゴの種類は「やよいひめ」!

G県で強烈にプッシュしているイチゴです。

とにかく甘い!!激甘!孫を見るジジババくらい激甘!

おいしいです!私も強烈にプッシュ!

隣のイチゴ王国 土地木県(仮)のイチゴと比べても遜色ないと私は思う!(が土地木(仮)県民は鼻で笑うんだろうな…

一つ、難点をあげるとすると、色が真っ赤というより朱色…。

見た目で損をしている、というところが、G県の品種らしいな…。不器用なの。

 

こちらのハウスのイチゴはどれもこれも高品質!●疋屋クラス!(ちょっと言い過ぎ?)

他のところでイチゴ狩りをしたこともありますが、出来過ぎてぐじゅぐじゅになっているのがあったり、実が小さかったりして、イチゴ狩りってそういうものなんだと思っていましたが、ここは違う!

まず、粒が大きい!

そして、食べ頃に熟したイチゴだらけ!出来過ぎのイチゴとか全然無いです。どれもこれも「今、最高においしいよ」という状態。(青いのはある)

そして、他に客は全くいない…。私とハナちゃんでハウス貸し切り。

子どもがわらわら遊んでいたので、イチゴ狩りの客なのかな~?と思いましたが、そこのうちの子と近所の子みたいでした…。雪で遊んでた。イイね!

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このイチゴ、みんな私のもの!!という錯覚に駆られる…。

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見よ!この輝き!真っ赤じゃ無いけどね…。

 

だいたい食べ続けること30分。食べたイチゴの数を数えてみたところ、26個でした。

すでにおなかはパンパン。イチゴ汁がリバースしそう…。

粒が大きいので、26個でもう限界…。私、以前他のイチゴ狩りで80個とか食べた気がするけど…。

最終的にもうちょっと粘って、30個食べてフィニッシュ。ハナちゃんは25個くらいでストップしてました。

 

素晴らしかったわ…。

ここのイチゴ狩りを知ってしまったら、もう、他のところには行けないぜよ。天晴!代は満足じゃ!

 

道の駅で足湯を楽しんだりして時間をおいて、少し離れたところにあるワイナリーでご飯を食べました。

ハンティング終盤はイチゴがあふれそうなくらいおなかいっぱいでしたが、ちゃんとお昼ご飯が食べられました…。すごいな、私。そして、イチゴのほとんどは水分なのね…。

ワイナリー周辺は一面の雪景色だったので(ブドウ畑が雪に埋もれて、視界最高)「ここはもしかすると北海道なのかもしれない…」とつぶやくハナちゃん…。

いや、それは言い過ぎ…。

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北海道ではない証に、奥に谷川岳が…!

 

笑和村(仮)とてもいいところです!

春にはさくらんぼ、夏にはレタスを買いに来るぞ~!

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おみやげに買いました。激うま!

犬の本いろいろ

今年は戌年!慶賀新春!

もう一月も末で、完全にタイミングを逃した感があるが、犬が出てくる本ってどんなのがあるかな~とふと思い立った訳であります。

…とは言っても、私は完全な猫派で、猫の本ならいろいろ浮かんでくるが、犬だとイマイチ…。(いや、犬も好きですが)

でも、犬は人類のトモダチ。

古くは日本武尊が道に迷ったときに、道案内をしたなんて話もあり(by日本書紀)、ずっと良き関係を築いてきた。花咲かじいさんにお宝を教えたのも飼い犬だったなあ。ここ掘れわんわん。

犬が関係する本はたくさん読んだ…はず。過去の記憶を振り絞ってみるぜ。

小説、マンガ取り混ぜておおくりします!

 

犬の話というと、ぱっと浮かぶのは「ハチ公物語」とか「犬と私の10の約束」とかの所謂「感動もの」。

そっち方面は私の今までの読書歴では非常に薄いので、1作だけ。(感動もの読むと、ほぼ間違いなく号泣するので…。ちょろい、私)

清水玲子「秘密」2巻。

このマンガは近未来の警察が舞台で、被害者の脳を取り出してその記憶を映像化するMRIスキャンという方法で犯人を特定する捜査が行われる。SF!(だが、そもそもは作者が少女時代に、目に焼き付けた好きな男子の画像をプリントして眺めたい!という願望からきているそうな…)

連続殺人事件の被害者の少年の脳をスキャンしようとしたところ、その少年は全盲であったことがわかり、捜査不能かと思われる。しかし、一緒に被害にあったその飼い犬の脳の映像化が犯人逮捕の決め手になる。

ラスト数ページの、犬(名前はZIP)の記憶映像が、この話の真骨頂。

「総てが やさしさと 愛情に みちあふれていたので 本当に こんなに 世界が美しいのなら 本当に こんなに 世界が愛にあふれているのなら」

このモノローグに清水玲子端麗な絵がきらきらとあふれていて、犯人の倖せでは無い過去との対比が悲しい

ちょろい私はヤラレてしまったよ…。号泣。

 

「感動もの」ではなくても、犬が家族の重要な一員である作品はたくさんある。

宮本輝彗星物語ハンガリーからの留学生を迎える城田家のお話。城田家の一員にはぐうたらビーグル犬のフックがいる。

フックはとにかく争いごとが嫌いで、何かと起こるいざこざを仲裁する重要な役目を担っているのだ。家族が多いとこいう存在は絶対に必要だよね。子はかすがい、じゃなくて犬はかすがい、かしら?

…ずいぶん前に読んだので、これを期にざっと読み返そうと思って、本棚をあさったところ、まさかの未所持…。おおぅ…!!今までずっと持っていると思ってた…。多分、図書館で借りて読んだらしい。

…これを期に買って読もう…。

 

藤井旭「星になったチロ」は子どもの頃に読んだ本。

家族どころか、天文台長さんになった犬のお話。某携帯電話会社のCMを見ると、ちょっとチロを思い出す…。(チロは白い犬なのです)

 

犬は大事な家族の一員で、人間との堅い信頼関係に結ばれているのは間違いないが、「犬は裏切らない」というのは間違いである!!犬も裏切るらしいよ!

佐々木倫子動物のお医者さん」4巻で、「動物は外見で人を決めつけたりしないし、裏切ったりしない」という小林くん(チャラい外見の獣医学部新入生)に対し、菱沼さん(ヘンな院生:登場人物紹介そのまま)は「裏切るわよ」ときっぱりと宣い、「私が成人式でキモノを着たとき 源三(飼い犬)はこわがって 犬小屋からでてきませんでした」というエピソードを紹介するのだった…。結構リアル…。せっかくおめかししたのにね、菱沼さん…。

菱沼さんと源三のエピソードは他にもあって面白いが、このマンガはなんと言ってもハムテル(主人公)とチョビ(笑顔がかわいいシベリアンハスキー。女の子。:登場人物紹介そのまま)である!

こんな風に動物と暮らせたらいいよね。大学だけでなく、バイト先にも研修先にもチョビを連れて行くハムテル…。いつでも一緒、どこでも一緒。

未だに謎なのだが、本当にH大学獣医学部の構内には、あんなに動物がふらふらしているのだろうか…??

 

犬は家族を超えて、時には恋人にも昇格する。

三浦しをん「春太の毎日」(「きみはポラリス」収録)は一緒に住んでいる麻子さんを熱烈に愛している「俺」の毎日を描いた作品だ。

作中、「俺」の正体(?)についてはっきり書かれていないが、金色の毛がツヤツヤした犬である。たぶん。

とにかく大事な麻子さんのために孤軍奮闘する毎日。ちゃんと会話しているのに、麻子さんにイマイチ伝わってない(何しろ犬なので…)ところなんて、その姿が目に浮かぶよう。かわいいな~春太!報われないのね…。イイヤツなのに。

 

こういう犬の一途で愛嬌があるところが、外で頑張ってる女性には最高の癒やしになるのね~。

小川彌生きみはペットは、バリキャリ女性(新聞社勤務)の主人公すみれちゃんが、年下の男の子を拾って飼うお話。…と書くと、なんかヤバいな。

拾った男の子が、昔飼っていた犬「モモ」に似ている、という理由で、「モモ」と名付けて本当にただ癒やしのペットとして一緒に暮らす。(ちなみに途中で本名(ジャイアンの本名と同じ)が出てくるが、それでも徹底して「モモ」と呼んでいる)

いいなあ、すみれちゃん。辛い仕事の後でも、おうちに帰ればモモちゃんが待っててくれるんだよね~。

着ぐるみの体験取材の後に、帰宅してモモちゃんの前で思わず泣いちゃう話があるけど、あれはもらい泣きしたな~。

ドラマも好きでした。もう、だいぶ前になるけど。

うちの近くにもモモちゃん、落ちてないかなあ…。

 

ここまで書いてきて、犬の魅力って、その素直な愛情表現にあるのかもしれない、と思った。

わんわんわん!(おかえり!帰ってきてくれて嬉しい!!待ってたホイ!)

って歓迎されると嬉しいよね。

…それ、大事だなあ…。見習おう。(今更?)

犬に教わることも多いな…。

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 寒くてヒーターから離れない我が家のトリ。

サヨナラ、酉年…。(今更?)

  

 

彗星物語 (文春文庫)

彗星物語 (文春文庫)

 

 

星になったチロ―犬の天文台長 (ポプラポケット文庫)

星になったチロ―犬の天文台長 (ポプラポケット文庫)

 

 

動物のお医者さん (4) (花とゆめCOMICS)

動物のお医者さん (4) (花とゆめCOMICS)

 

  

きみはポラリス (新潮文庫)

きみはポラリス (新潮文庫)

 

  

 

 

浅間山を眺める

最近の日々の楽しみと言えば、平地から山を眺めることである。

もう、それしかない…。

内陸部であるG県平野部では、冬場は晴天の日が多く、空気が乾燥しているので、遠くまですっきりと見晴らせるのだ。毎日乾燥注意報。

冬場に見る山と言えば浅間山

夏場はほとんど見えないので、浅間がくっくり見えると、冬だな!と思う。

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多分10月終わりの初冠雪のころ。

G県、意外と都会です。

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この日はたまたま同じ場所から夕焼けも撮れました。

 

浅間の何がイイかというと、形が富士山っぽいところ!

(多分、成層火山というタイプ。むかーしむかしの理科の授業で習ったような…)

実は、前に別の山がかぶっているせいなのだが、雪の感じが絵に描いたような富士山。

町中からもどーんと見えるので、迫力がある。

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地元の方ならどこから撮ったかすぐわかる。

 

私の通勤経路には高架になっている場所があり、そこはさながら山の展覧会!

東からちょろっと男体山

どーんと赤城山(ソウルマウンテン)

子持山を挟んで北西にばちこーんと榛名山

その隙間から真っ白な谷川連峰信越国境の山々(ここは、雨晴海岸から見えるという立山連峰を彷彿とさせる)

そして浅間山がすっくと立ち上がり、西側に妙義山荒船山と続く

 

先日、この高架の上で車が詰まり、停車したため、「わーい、じっくり見られるぞ~!男体山の頭がイイ感じだ!」なんてはしゃいでいたところ…

その後、車が全然動かず、大渋滞!(原因不明)

通常、1分くらいで通過する一つ先の信号まで15分以上かかって、遅刻ぎりぎりになったよ…

はしゃいでいる場合じゃなかった…。

普段停車しない高架の上で停まった時点で不審に思おうぜ、私…。

 

それにしても、山に行きたい…。

冬はちょっとさみしい…。

 

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実は、G県東部では富士山も見えます。

ウサギの右手のシルエットが富士山。

 

「酔って記憶をなくします」石原たきび編

万歩計を買いました。2代目

初代万歩計は一昨年からずっと肌身離さず持っていて(ちょっと誇張表現)今日は何歩歩いたかな~?と計測結果を楽しみにしていたのだ。歩数はエクセルで管理して、平均歩数も出していた。(エクセル自作)

それなのに、年末、忘年会で泥酔した私は、その初代万歩計を無くしてしまったのだ…!!

その日はセーターのポケットに入れていたことは覚えてるの!でも、翌朝以降、どこを探しても無いの!

どこに行ったの、初代君…。しくしく。

2年間もずっと一緒に生活していたのに、急にいなくなってしまい、涙にくれる毎日。

無くしてわかるありがたみ。それ以後、まったく動かない私。レコーディングダイエットというのがちょっと前に流行ったけど、あれ、多分本当に痩せるね…。

そういうわけで、初代と同型の色違いの万歩計(通称:若殿)を購入しました。

前の人がいなくなって、すぐに新しい人に移るなんていけないことよ…!という妙な罪悪感があったりしたが…。

 

それにしても、どうして初代君を無くしてしまったのか…。

明らかに泥酔していたせいだが、私は別に記憶をなくしてはいない!

店員さんに向かってしっかり右手を「はいっ!」と挙手して「ボール!!」とびしっと注文していた自分の姿まで覚えている…。(単にハイボールを飲みたかっただけです…。居酒屋さん、ご迷惑かけました)

酔っ払ってぐねぐねしていたから、その際に落としたのかなあ…。以後気をつけよう。

 

泥酔による失敗談は酒飲みさんなら皆持っていると思うが、中でも突き抜けた失敗談を集めた本が「酔って記憶をなくします」である。(続編の「ますます酔って記憶をなくします」もあり)

これはすごい!!

本の紹介に書かれているけれど「酔っ払い、それは奇跡を起こす生き物」である。

私のように居酒屋で万歩計をなくすなんて、小さい失敗は失敗では無い。

同じ紛失系でも、結婚式直前に親戚からもらったご祝儀5万円新居の契約書、財布ほか諸々入ったカバンをなくすとか…。

家の鍵を紛失したので、持っていたリップを鍵穴に突っ込んで開けようとしたとか…。

もう、とにかく抱腹絶倒。人の失敗談は最高に面白い!

 

ちなみに私は記憶もなくさないし、二日酔いにもならなし、気持ち悪くもならない。(もしかして強い…??

が、過去に一度だけ気持ち悪くなったことがある。

終電ぎりぎりまで飲んで、夜の街を駅まで激走。おかげで終電には間に合ったのだが、走ったのと、ちょっとアルコールを薄めようと飲んだ「世界のKitchenから ソルティライチ」が逆に合わなかったらしく、電車内でこみ上げるものあり…。

電車の揺れがさらに胃からの上昇を誘い、のど元で押しとどめること数回。

駄目です、隊長!もう、これ以上押しとどめられません!!

と限界に達したときに、運良く乗換駅に到着。

助かった!とホームに下り、駆け込むトイレ!

そこで心ゆくまでマーライオンと化して、すっきり!復調!

トイレから出て、乗り換えの路線に向かったところ…改札はもう閉じていた…。

そうだった、ここの乗り換え、5分くらいしか無いんだった…。

仕方なくタクシーに乗り、帰宅したよ…。×千円かかった…(酔ってないと払えない金額です。5桁いかなくてよかった…)

 

こんな私の失敗談なんて、赤子のようなもの。

「酔って記憶をなくします」には、タクシーで5万円出して「釣りはいらねえぜ」とかっこよく言った人とか、埼玉県民なのに、目が覚めると日本海が見えたとか…。

私も乗り過ごし何回かあるけど、他の県まで行ったことはない!せいぜい車で1時間くらいの隣接市だ。(あのときもタクシー代が大変なことに…)

 

会社関係の失敗談も面白すぎる!酔っ払いの行動、意味不明!

上司のハゲ頭に柏手を打って拝んだり、家飲みで泥酔して、主任に自分の好きな食べ物をメール送信とか…。

ちなみに私は職場の忘年会で酔っ払い、上司に「徳川家康ラブ!」と大声で叫んだとたん、我に返った…。多分、大河ドラマの話をしていたと思う…。

私の場合、記憶があるので、後日思い出すと非常に辛い気持ちになる…。むしろ、記憶をなくした方が楽な時もあるかもしれない…。

年を重ねるごとにだんだん、酔いがひどくなってきた気がする。それに比例して、失敗談も増加…。

でも、それでも、お酒はやめられない。楽しいから!

「酔って記憶をなくします」級の失敗しない程度に、これからも楽しく飲みたいと思います。

 

酔って記憶をなくします (新潮文庫)

酔って記憶をなくします (新潮文庫)

 

 

ますます酔って記憶をなくします (新潮文庫)

ますます酔って記憶をなくします (新潮文庫)

 

 

 

あけましておめでとございます

あけましておめでとうございます。

無事に年が越せて、新しい一年の始まりに自分の手綱を締め直しています。

今年の目標は減量です!

毎年恒例の元旦コンサート(オーケストラの)に行き、女性奏者の皆様のドレス姿を拝見して、あれ、私着れないな…と心の底から思ったもので…。

そこが一番心に残ったのか、私!?

いや、ワタクシの大好きなキャンディード序曲を聞けて、そっちも心に残っていますが!!バーンスタイン好き!

今年もつらつら雑記を書き綴って参りたいと思っていますので、よろしくお願いします。

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お正月だから富士山!

やっぱり、富士はにっぽんいちのやま~♪

「遭難」松本清張(「黒い画集」収録)

普段の私は運動をほとんどしない。一日の移動は、家と職場の間を車でラリーするだけ。(車社会、G県!)
特に冬になってからは、寒さに耐えるべくじっと…極力動かないように努めている…。
駄目だ~!!このままではいかん!と猛烈に反省すると、私は突如として、昼休みとかに、職場で階段を登るなどの、端から見ると妙な行動を取り始める…。
だって、このまま冬が過ぎちゃったら、夏に山に行く時大変だもん!体重も右肩上がりだしね…。
職場にはエレベーターもあるが、他の階に行くときは、できるだけ階段。ペースを崩さないように淡々と登る。(下るときはちょっと早め←見栄)
そんな私の奇行(?)を見ていたハナちゃん(同じ職場)から「同じペースが大事ですよね。ゆっくりと休みながら登山をして、逆に疲れさせる、という小説がありましたもんね。休むと命を落としますよ!」と物騒な発言が飛び出した。
…何、その小説?

ハナちゃんに教えてもらった小説は松本清張の「遭難」。かなり古い小説だ。(昭和33年の作品)すぐに購入。こういう時の行動力は自分でもほれぼれ。
それにしても、ハナちゃん、渋い本読んでるな~。
ちなみに私は松本清張初読。(この後「黒革の手帖」は読んだ)
これぞ、昭和の社会派小説って感じ。なんとなく、ねっとりと黒光りしている感じがする。てらてら…

「遭難」は同じ職場の友人3人で鹿島槍に登り、遭難によりうち一人が凍死する、という事件を描いた小説だ。
実際にこんな事件があったわけではないと思うが、登山の描写が臨場感があり、ガイドとしても楽しめるかもしれない。(どうかな…?)
でも、ちょっと怖くて登れないかも…。鹿島槍としては、この小説はイメージダウンなんじゃなかろうか…。

作中のパーティのリーダーは経験豊富な江田氏。それにそこそこ経験ありの岩瀬君と初心者の浦橋君が従う形だ。
登山の序盤からなぜか岩瀬君は疲労困憊の様子で、リーダーの江田氏は何度も休憩を取り、水が足りなくなった岩瀬君に自分の水を与えたり、細かく世話を焼く。
山小屋泊の後、昼過ぎから天気が崩れ、ガスで視界が限られたこともあり、道を間違え、まったく違う方向(黒部渓谷の方)に相当進んでしまい、そのまま夜を迎える。
リーダー江田氏が単身、救援隊を呼ぶために、元の小屋へ向かうが、岩瀬君は凍える夜の闇の中、幻影に惑わされ、命を落とす。

江田氏はなぜか疲れきっている岩瀬君気遣って、多めに休憩を取ったり荷物を持ってあげたり、夜の中、単身小屋まで救援隊を呼びに行ったり、と立派なリーダーぶりである。
(余談だが、ノムさんが登山途中に膝を痛めて、ふらふら歩いていたら、若いお兄さんが「荷物持ちましょうか?」と声を掛けてきてくれて、惚れました…。登山する人たちって素敵ですよね…)
リーダーの健闘むなしく、不幸な事故は起きてしまった。山は何が起こるかわからない。言い古されているが、無理はせずに、無理だと思ったら勇気ある撤退を!という、結論で終わりそうなところである。
しかし、物語の後半、実はこの遭難は起きるべくして起きたものであったことが判明する…。
最初にゆっくり休憩したのも、途中から天気が崩れたのも、道を間違えたのも、みんな…。

怖い。
非常に怖い。
こんな計画を立てられたら、もう、どうしようもない。
ハナちゃんが言っていたとおり、荷物を下ろして、休憩を取り過ぎたり、水を飲み過ぎたりすると、かえって疲れるんだって!
谷川岳登った時に松太郎部長は水が足りなくなって、ハナちゃんから分けてもらっていたことを思い出しました…。部長、無事でよかった…!!
道迷いも、天気がくずれるのも、事前に予想していたんだって…!
(いや、江田氏は天気予報を「見ませんでした」とか言っているが、そんなわけないよね…。昔はそんな感じなのかなぁ?今、天気予報見ないで山登る人、ほとんどいないと思うけど)

うーん、松本清張すごい。
この小説は面白い!
何の先入観もなしに読むと、後半で「ええっ…」と吃驚する、間違いなく!
……このブログでは完全にネタバレですがね……。
最初は、ぼかして書こうかと試みたんですが、無理でした…。私、ビブリオバトルとかできない、と思う。

この小説では、最初の遭難は8月31日。その後の再登山は12月6日。
いつか、同じ日に同じようなルートで登ってみたい。(冬は無理だな…)
そして、南槍あたりで「あ~ここから道を間違えたんだな~」とか思ってみたい。
それに備えて、また階段を淡々と同じペースで登って、体力を作っておこうっと。
鹿島槍怖いけど…。

 

黒い画集 (新潮文庫)

黒い画集 (新潮文庫)

 

 

荒船山を歩く~アイちゃん凍える~

11月下旬。急に冷たくなった空気を頬に感じながら、空を見上げた。

そこには抜けるような青空。

葉を落とした枝に霜が白く光っている。

透明で青い空気が空へ続いていて、どこかで凜と音がしそうな気がする。

はっと一つ白い息を吐き出し、足を一歩踏み出すと、霜柱がざくっと大きな音を立てた。

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 霜はよくわからないですね…。

 

という感じで、荒船山に登ってきました。

雪で登れなくなっちゃう前に、もう一つ山に登っておきたい!ということで、比較的雪が遅いらしい、G県西部の人気山をチョイス。

登りたかったんだよね~。平野部から眺めると、とにかく目立つので。

一度覚えたら、絶対に見分けられるその山容。まっ平ら。

荒船山」の名前は、荒波の海を進む船のようであることから、つけられたそうな。ちょっと宇宙戦艦大和を思い起こす感じ。カッコいい。

 

荒船山登山口の内山峠着がだいたい9時半くらい。

今回の同行はまたもやノムさん。いつも、ありがとう。

荒船山はG県の山だ!と思っていましたが、登山口は長野県佐久市…。また、長野…。

長野すごすぎる…。皇帝だ…。

ちなみに、世界遺産「富岡製糸と絹産業遺産群」を構成する、荒船風穴は内山峠からさらに山奥にあるようです…。看板があった。

内山峠も結構山の中でしたが、さらに奥…。世界遺産の観光客は相当覚悟を決めないと行けないんじゃないかな…。せっかくの観光資源なのに…。このもったいなさがG県らしい…。

 

ちなみに、風穴はカイコの種(卵)の貯蔵施設だそうです。

夏でもとても涼しいらしいので、行くなら夏!と思っています。来年くらい、行きたいなあ。 

 

内山峠からはだいたい登り。

冒頭に気取って書いてみたとおり、冷え込んでいたので、登山道は霜柱がざっくざく。

童心に返って、たくさん踏んでしまいました。ついつい…。

しかしながら、中央部分は踏み固められていました。登山者がたくさんいる感じ。さすが、人気山。

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雪もちょっと降ったのかも。

 

絶景ポイントの艫岩まではおよそ1時間半の登り道。

途中、いくつか木立が切れて、眺めのいいポイントがあり、浅間山がすごくキレイ!

浅間山、良い感じに写るかな~」と、ノムさんが、スマホ(i Phone)を構えたところ…悲しい事態が発生。

「アカン、電池切れた…」

ノムさんのi Phone(以下「アイちゃん」)は私のアイちゃんよりも新しいくせに、すぐに充電が切れてしまうらしい。使用頻度が高すぎるせい?

しかも、ノムさん、充電切れに備えていつも所持しているモバイルバッテリーを「車に忘れてきた…」とのこと。

ノン!なんてこった!

「わかった、以後、私が写真係を引き受けた!」

まだまだ充電たっぷりの私のアイちゃんなら、大丈夫なはずだ。どんとこい。

でも、若干心配になり、艫岩が最高の絶景ポイントとのことなので、途中の浅間山写真はあまり撮らずに先に進む。

 

11時すぎくらいに艫岩到着!

確かに絶景!というか絶壁!

荒船山の船部分の先っちょ。あの宇宙戦艦大和の鼻(?)の部分。タイタニックで「あたし、飛んでる!」をやっていた部分。

あそこに今立っている!

落ちたら死ぬ!

「この先、断崖絶壁 危険 転落死亡事故発生」の看板が恐怖を呼び覚まし、舳先からかなり離れた場所で景色を鑑賞しました。小心者。

(ちなみにクレヨンしんちゃんの作者である臼井氏が滑落したのは、ここではないようです)

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たぶん、ココ。

 

かなり怖かったので、艫岩付近を早々に離れ、お昼ご飯にすることに。

近くの避難小屋で、お湯を沸かして、「カレーメシ」を作ってみました。

これがなんと、うーーまーーいーー!!(味皇さま再来!)

カレーの天才、堺●馬くんも真っ青だ!

冷えた体を内側から暖めるカレーメシ!

立ち上る湯気と吐く白い息が、視界をうっすら歪めて、はふーっと幸せ!

ノムさん、最高においしいねえ」

「さすが、●清食品!インスタント界の絶対的エース!」

二人で感涙にむせびつつ、カレーメシを味わいました。

回りには同じくお昼を食べている登山者の皆さんがたくさんいましたが、たぶん私たちが一番良いにおいを漂わせていたと思います。

ふふふ、皆さん、きっと次の山行時にはカレーメシを買っちゃうね。

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 写真をみるだけで、あのときの感動がよみがえってくる!

 

満ち足りた気持ちで、次なる道を進もうとしたところ、艫岩付近で他の皆さんが記念写真を撮っていることに気づきました。

そうだ。恐怖が勝って、ほとんど写真を撮っていなかったわ!アイちゃんが使えないノムさんの分まで写真を撮らなくては!と思い立ち、再び艫岩へ。

他の皆さんが割と突端までどんどん行っているので、私もつられてずいっと先の方まで行けました。

すっごい絶景!

真っ白浅間がどーんと正面目の前。

のぞき込むように視線を下げれば、山の海。そこを道路が緩やかにカーブを描いている。

見逃さずに突端まで来てよかった!

ヤッホーだ!これは、すごいヤッホーだ!

と興奮して、写真を撮るべくアイちゃんを起動したところ…

画面が真っ黒になりました…

……。

えっ?

以後、うんも、すんも、何にも言いません…。

「ああ~やられたね。ホームボタン(?)と上の電源ボタン(?)を一緒に押してみてごらん」と訳知り顔のノムさんの指示に従ってみると、黒い画面に充電が切れた時の表示が…。

さっき、カレーメシの写真撮っている時は、充電いっぱいあったのに~!!

年中、充電に泣かされているノムさんによると、アイちゃんは寒さに弱く、「疲れたろう…?僕も疲れたよ…。なんだかとても眠いんだ…」(by フランダースの犬)と、突然冬眠してしまうらしい!

アイちゃ~ん!!

じゃあ、北海道の人はどうするの~!!

人肌だよ。肌に触れさせておくのが一番いいよ」とノムさんは静かな目をして告げました…。悟り…?

そんな、脱走兵に助けられたおしんみたいなことをしないと駄目なの、アイちゃん!!(いちいちネタが古すぎてすみません)

長々と書きましたが、二人ともアイちゃんが眠りについたため、以後、写真が全くありません…。

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これが最後の風景…。(艫岩の手前で撮った写真)奥が浅間山

 

悲しみを胸に、荒船山の頂上(?)である経塚山へ向けて歩み出したのが、だいたい12時くらい。

ここからは真っ平らな道を2kmくらい歩きます。所要時間はおよそ40分とのこと。

コースタイムが、下界の道とほぼ一緒。本当に真っ平ら。変な山だな~。

冬枯れているので、木の間から長野方面の山がちらちら見えましたが、夏だったら木しか見えないでしょうね。森の小道って感じ。

花咲く森の道~♪くまさんが追ってきそう。←しまった。このたとえは洒落にならなかった

最後だけちょっと登って、経塚山到着。

すれ違ったご夫婦が「なんともない頂上でしたよ」と言っていましたが、確かに…。

小さな祠があるだけで、眺望無し。(冬だから、ちょっと見えたけど)

一応、1,423m。

少し休憩して、早々に引き返しました。また、平らな道。

 

2時少し前くらいに、再度、艫岩に到着しました。

一応、電源ボタンを押してみたりしたのですが、アイちゃんは無言…。

もちろん、ノムさんのアイちゃんも無言…。

やっぱり、今日は駄目みたい…。

昼になり、気温も上がってきているのに…。

一度、眠りにつくと、王子様のキス(電源に接続)がないと、目覚めないそうです…。ちっ軟弱者め。

とりあえず、目に焼き付けよう、と目の前の浅間山をじっくり眺めてきました。

富士山っぽくてキレイ。

写真にしたかったよう…(涙)

 

元来た道をそのまま帰り、内山峠に到着したのは、だいたい3時半くらい。

途中、霜が溶けてぬかるんだ道で滑り、転倒したりしましたが、(ちょっと危なかった…)楽しい登山でした。

車で充電ケーブルにつなぐと私のアイちゃんはすぐに復活。(充電60%以上あった)

ノムさんのアイちゃんもモバイルバッテリーにつながれ復活。(こちらは本当に充電切れ)

帰り道でようやく写真が撮れました。

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どーん!角刈りっぽい!

 

今後は、アイちゃんを懐に抱えて行動しようと思いました。

それにしても、本当に北海道の人はどうしているのだ!?

軟弱アイちゃんを抱え、帰り道に下仁田ネギを買って帰りました。鍋にしたいな~。