「遊びの時間は終わらない」都井邦彦~「謎のギャラリー 謎の部屋」北村薫編 収録~
先日、職場の避難訓練が行われた。
「火事です!火事です!」という妙にカッコいい防災システムのお兄さんの警報を背に、「なぜよりによって、この暑い日にやるのだ…」とぼやきながら、階段でぞろぞろ避難。(猛暑日でした…)
建物の外でばら~っと列に並び(一応、2列に並べとの指示は出ていたが…)、他の人たちが避難してくるのをおしゃべりしながら待つ。暑いよう…。
まさに学生時代の避難訓練。でも、職場なので「そこっ!まじめにやれ!」と叱る先生もおらず、緊張感がないこと甚だしい…。
そういえば、学生時代は上履きのまま外に出ていいのが、なんか特別な感じがしてちょっと楽しかったな~。避難訓練終了後に雑巾で拭いて校舎に入るのよね。
現在、靴で仕事をしているので、そこの特別感は全く無し。それどころか、訓練実施の日時がずいぶん前からお知らせされているので、普段はパンプスを履いているステキな女性は「階段降りやすいように、今日はスニーカー用意した!」と訓練のために抜かりなく準備を整えたらしい。
…それは、本来の訓練の趣旨から外れていないだろうか…。非常時にスニーカー準備できる!?
こんな生ぬるい訓練で、本当に災害が発生した際に、落ち着いて避難できるのかな~?ちょっと不安だな…。
こういう時は、アレだ。
都井邦彦「遊びの時間は終わらない」で警察が実施した防犯訓練のように、筋書きのないスリリングな訓練をやってみるべきなんじゃないか?
この小説で行われる防犯訓練は銀行協力の元に行われた銀行強盗対応の訓練である。
事前に打ち合わせられたのは、襲撃目標(銀行)と日時、強盗犯の性格と武器だけで、他に筋書きはない。犯人役も警察官が行うのだが、犯罪者として臨機応変に犯罪を計画し、遂行する。これを警察ががっちり取り押さえる、という正に生きた訓練なのである!
実際の犯罪は、筋書き通りにいかないもんね!
どんな状況にも臨機応変に対応できる力を養っておかなくては!備えよ、常に。(by ボーイスカウト ガールスカウト)
考案した鳥飼所長、アイデアマン!
この訓練においても、俊敏に事態に対応し、市民の安全を守りつつ、迅速に犯人逮捕!さすが、日本の警察、優秀!
という結果になるはずだったのだが…犯人役の警察官が生真面目すぎたため、事態は思わぬ方向に転んでいく。
全然、捕まらないのよ、犯人!
銀行員の通報で駆けつけた警察官は「ばーん」(口で言う)とライフルで撃たれて即座に殉職。(「死体」と書かれた紙を顔の上に載せられる)
客役の警察官は、犯人に間違われて警察の狙撃隊に「ばきゅーん」(と一斉に叫ぶ)と撃たれて、これまた殉職。(犯人の服を着せられて、夕食の煮込みうどんを受け取りに来たところを誤射される)
犯人役の平田刑事、超生真面目なので、「こんなことで訓練が終わってしまったのでは、実際に銀行襲撃事件が発生した時、何の参考にもなりません」と、完璧に犯人になりきって、凶悪な銀行強盗事件を着々と進行させていくのだ。
これにまったく太刀打ちできない警察上層部。
しかも、この状況は日本全国にテレビ中継されている!
もう、べらぼうに面白い!!
この訓練、どうなっちゃうんだ!?と小説内でテレビ中継を見ている国民と同じ気持ちでページをめくる。平田刑事、頑張れ!
…いや、日本国民としては警察側を応援?した方がいいのかな…?
これをおさめられないようじゃ、安心できん!ふがいないぞ、警察!しっかりせんかい、警察!(叱咤激励)
それにしても、確かに、これぞ、生きた訓練だよ。実践に役立つこと間違いなし。
この生きた訓練を私の職場の避難訓練にあてはめてみる。
避難中、一人の女性職員が「あっ、私、財布を忘れてきました!あと、車の鍵も!」と階段を逆流する。(この職員は生真面目で、完全になりきっている)
それにつられて「オレも忘れた!車に乗れないと困るな!」と何人かが追随して逆流。(G県民は車が大好き)
「バカもん!非常時だ!避難が最優先だ!」と止める管理職(一応、管理職にしてみました)
しかし、管理職の声に全く従わず「だって、まだ、戻れると思うんです!」と足を止めない女性職員。当然、一刻も早く階段を下ろうとする他の男性職員と接触。その際、女性職員のパンプスが男性職員の足の甲を踏みつける。
「痛ってーな、何してんだ、バカヤロー」と興奮した男性職員が思わず女性職員を振り払う。
女性職員、転倒!そして、将棋倒しに被害拡大!そこへ、火事発生階でガシャーンという音が響き(ガラスが割れた設定。録音対応)あたりは大パニック!
…私、避難できない…。
こんな、訓練、怖くて嫌だよう…。
本来は、こうならないように訓練してるのに、訓練でパニックを発生させてどうする!?ダメダメ職場じゃないか。
以後、ちゃんと、まじめに緊張感をもって訓練に挑みます。
実際の災害発生時には落ち着いて避難できるようにしなくては…。反省。
ところで、この作者の都井邦彦氏の他の作品ってあるのかしら?
この「遊びの時間は終わらない」は小説新潮新人賞受賞作品で、ドラマ化、映画化されているようですが、他の作品が全然見当たらない…。
北村薫編「謎のギャラリー」に収録されている作品だけど、作者についても謎だなあ…。
他に「名作傳 本館」(北村氏と編集者の対談形式)、「こわい部屋」、「愛の部屋」があります。
小浅間山でハイキング~のんびり山ごはん~
最近、ちっとも運動をしていないので、とりあえず足慣らしに簡単な山に行こうか~ということで、小浅間山に登ってきました。
愛読書「入門山」(NEKO MOOK)に書かれていた「わずかな登りで雄大な景色に」という言葉につられて、これだ!と即決。
掲載されていた写真の景色が素晴らしかったの!
これは行くしかないよな~。
久しぶりにヤッホーだぜ!楽しみ~!
しかしながら、時は梅雨。天気予報は風雲急を告げる雨模様!
ええ~っ、また~!
雄大な浅間を眺めに行くのに、また、白いもやもや地獄嫌だよう。
でも、まだ予報変わるかもしれない、と若干の期待を込めて当日を待つ。
また、てるてるの神様に願うしかないのか…。人間って、自然の前には無力だ…。
今回は1時間程度で登れる簡単な山、ということで、出発も遅く午前7時発。
天気は曇り。厚い雲。まあ、雨が降ってないだけいいのかな~。(ちなみに天気予報は曇り時々晴れに変わってました。ありがとう!てるてるの神様!!)
軽井沢の繁華街や三笠ホテルを横目にどんどん山方面へ。
白糸の滝に至る有料道路(有料の割には道があまり…)を抜けた先が登山口。
到着はだいたい9時半すぎ。
登山口の駐車場(?)には誰も駐めていなかったので「こ…ここでいいのか!?駐車して良い感じじゃないが!?」「でも、ネット掲載情報によると、この空き地が駐車場らしいぞ」という不安な会話をしつつ、どーんと駐めました。多分、大丈夫だったはず。
準備をだらだらして、10時くらいから登山開始。
シダ植物がたくさんあって、なんだか南国感。軽井沢なのに!
しかも、るんるん歩いている私たちの前方に突然、ぷらーんと垂れ下がったシャック(正式名称はヒロオビトンボエダシャクというシャクトリムシらしい。帰ってから調べた)が…!!
ぎゃぁ!!
「た、隊長、左前方に最大級が現れました!!」
「回避!」
と、進撃の●人ごっこをしてみる…。
ついでに、ハンドパワー写真の撮影も実施。シャック浮いてます!!
なんか野趣あふれる道だな…。ジャングルっぽい。
シダ植物がわさわさ。シャックの写真は自粛しました。
ほとんど傾斜もなく歩きやすいジャングルは30分くらいで終了。
視界がいきなり開けた先には、これから登る小浅間山の頂上がどーんと現れる。
なんと、天気はほぼ晴れに!
わーい!これは本当にてるてるの神様のおかげかもしれない!ありがたや!
よっしゃ~。登るぞ~!
足下はザレ場に。浅間は火山だからね。今、噴火警戒レベル2で登山できない山だもんね。
小浅間山。砂山って感じだ…。
ここからは上り坂。
ざくざくしてて登りにくいけど、それほどキツイ訳ではない。
中程まで登って、後ろを振り向くと、ついに浅間山のお出まし。
「おお~っ!間近で見るとすごいな、浅間!」
登っては振り向き、登っては振り向きを繰り返し、最後は道なき道(全体的にザレているので、トレースがよくわからないし、どこから登っても同じ感じだった)を登ってフィニッシュ!だいたい11時過ぎ。
浅間山どーん!!
しかも、雲海もどーん!!その向こうには八ヶ岳(らしいが、どれがどの山なのかはよくわかんなかった…)
下界は厚い雲に覆われて曇りだったけど、ここはその雲の上!
なにここ!最高じゃないか!!
浅間山。頂上の雲はご愛敬。
雲海。おいしそう…。右手に見える山が八ヶ岳(多分)
さて、今回は新たな取り組みとして、山ごはんの充実を図ってみた。
前掲の「入門山」に「雄大な景色で楽しむ山ごはん」と書いてあったので、「それだ!」と完全に乗っかることにしたのだ。
いつもはあまり時間に余裕が無いけど、今回は余裕があるからね~。うふふ~。
今回のごはんはホットドッグ!
ウィンナー炒めてパンに挟むだけ!
それ、山ごはんなのか!?料理ほとんどしてないじゃん!という苦情は受け付けないぜ。
簡単手軽なところが第一歩さ。
とりあえず、私の心意気として、軽井沢なので腸●屋のウインナーを用意した。
大奮発!。シャウ●ッセンよりも高級だよ!
財力で最初の一歩を成功へと導くのだ。ふふふ。
完成品。油忘れたから、ちょっと焦げ付いちゃった…。ケチャップは用意したのに…。
ホットドッグ、まいうー!!
写真には写っていないが、スライスチーズもトッピング。
おいしいじゃないか~。超簡単お料理だけど。
ノムさんと二人、感涙にむせびながらほおばる。
食後にはコーヒーを入れて、浅間を背景に「だばだ~だば だばだ~だばだ~」と二人で歌いながら写真を撮る。(他に誰もいなかったので…)
良い写真撮れたわ~。ほれぼれだわ。
1時間くらい山頂(東峰)でのんびり過ごし、西峰へ。小浅間山はピークが2つあるので、両方行ってみることにしたのだ。
一度、東峰を少し降り、西峰に登り直すのだが、この登りが割と大変…。ザレ場の急斜面なので、滑る…。子どもの頃、滑り台を登った時のことを思い出したよ…。
苦労してたどり着いた西峰は東峰よりも浅間が絶景らしいけど、雲で山頂部分が隠れていたタイミングになってしまったので、そこはイマイチ…。
でも、浅間に続く道がくっきりで、そこは感動。
いつかこの道をたどって、浅間山に登りたいな~。
下りはざっくざっく滑るように降りて、楽ちん。この滑るような降り方が楽しい!という方が多いみたいだけど、私はちょっと不安だな…。すぐに転がり落ちそうで。
一応、転ばずに堅い道まで降り立ち、そのまま下山。
途中、浅間の火山活動観測所みたいな建物があり「あのアンテナが怪しいね。悪の秘密結社のアジトだね」「小さい…まだ、全然勢力拡大できてないじゃん、秘密結社!!」などと愚にもつかない話で盛り上がる。
余裕があるので、馬鹿話にどんどん花が咲くのだ。
ジャングルを抜け、登山口到着が1時半くらい。
なんと余裕のある到着時間。いつも「どうして下山時はまわりに人がいなくなっちゃうのかな~?」「ロープウェイの最終に間に合わん!」とか言っている私たちとは思えないわ…。
余裕があるので、帰りにトンボの湯(あの星野リゾート発祥の地だそうです)でお風呂。
なんとお洒落な外観!銭湯とは思えん!さすがでござる!
1300円もするが、リゾート価格だから仕方あるまい。
周りにリゾートなお洒落人たちがたくさんいる中、「虫ついてないかな?」(ジャングルが野趣あふれていたので…)とチェックしあう私たちはちょっと浮いてた…。
トンボの湯は洗い場のお湯が定期的に止まらない仕様になっていて、さすが!と感動したよ。ずっとお湯が出てるの~!シャンプーもなんか良い感じだった。
さすが、星野リゾート!
高級リゾートに慣れていないので、すべてに圧倒されている田舎者な私たち。
その後、調子に乗ってハルニレテラスでお茶。ご満悦。
余裕!スバラシイ!!
こういう山もたまには良いね~。
別の日に道の駅(八ッ場ふるさと館)で買った、G県山の形のパンシリーズより。矢印の部分が小浅間山。(このパンシリーズ、じわじわ人気だそうです)
私が持っているのより新しいバージョンが出ていた…。
キュウリ収穫
以前、とあるテレビ番組で「居酒屋で必ず頼むものは何か?」というたわいも無い話を出演者の皆さんがしていた。
アジフライだとか、揚げ出し豆腐だとか、塩辛だとか盛り上がっていて、ふと、私は何だろうと考えて、ある品に思い当たった。
…キュウリの漬け物。あれば、一本漬け!
一通り料理を食べて、お酒も進んだ段階で、私は必ず「キュウリ!キュウリいっとこう!」と叫んでいる。
職場の若造が「キュウリの漬け物嫌いっす」と言っていることもあるが、一顧だにせず、全力でキュウリの漬け物を注文する。
ふふふ。若造の意見なんか、権力で黙らせてやるのさ。
だって、おいしいじゃないか!異論は聞かない!
多分、私はキュウリが好き。
以前、京都の大原で、割り箸に指したキュウリの一本漬けを買ったけど、あれ、おいしかったなあ。(暑かったの)大原の一番の思い出だよ。
(この話を友人にしたら、一体誰がアレ買うんだろうと思っていたけど、身近にいた!とえらく感動されました…)
前置きが長くなったが、我が家の庭の片隅で今、キュウリがどんどんなっている。
ちょっと気を抜いて放っておくと、翌日にはどーん!という太さになっていて、「おまえはズッキーニか!!」と言いたくなるほどだ。
さすが、瓜科だな、君たち。キュウリは胡瓜と書くんだね。
1週間ほど家に私一人だった時期があったのだが、毎日採れるキュウリを抱えて途方にくれたよ…。
いくら好きでも、毎日、一人でキュウリ3本とか食べ切れないんだよ~!!食べたけどね…味噌つけて。
我が家産のキュウリ。どーん。
我が屋の家庭菜園(というほど立派ではない。片隅にちょっとあるだけ)は、数年前にプランタでのミニトマトに始まり、年々種類や規模を拡大し、今年はキュウリとオクラとゴーヤ(グリーンカーテンが主目的だけど)が植えられている。
苗やら土やら支柱やら買うし、手間を掛けているので、スーパーの特売で買った方が総合的にはお得のような気もするけど、自分で収穫して味わうのが楽しいんだな~。育てる楽しみ。光源氏計画?(違うな…)
私の今年の一番のお気に入りはオクラ。花が終わった後、ズドン、という感じで真っ直ぐに実がなるのか好き。鋭いナイフ(ジャックナイフ?)つきつけているみたいだぜ。
こちらはまだ花も咲いていないので、収穫はけっこう先かしら?楽しみ。うふ。
キュウリはどんどん花を咲かせているので、これからもたくさん収穫できそう。
楽しみだな~。
小学生のころ観察したヘチマを思い出す…。
来年はズッキーニとか植えようかな~。
カボチャやスイカも種から割と簡単に収穫できるらしいので、ちょっと考えている。
それから、グレープフルーツもいい観葉植物になるらしい。それを聞いて、居酒屋で生グレープフルーツハイを頼んだとき、種を持って帰ったんだった!あの種、どこやったかな?今思い出したが、植える時期を逸した気がする…。来年か…。
ちなみに、枝豆は決して自分では植えない、と決めている。
なぜならば、小学生のころオソロシイ目にあったからだ。
記憶を風化させないために、その出来事をここに記す。
確か、小学4年生の時のことだ。その学年はジャガイモを栽培することになっていた。それだけではもったいない!、と担任の先生が思ったのかどうか真相は不明だが、私のクラスはなぜか枝豆も一緒に植えた。
私たち小学生はまじめに毎日ジャガイモと枝豆にせっせと水を与え、イモ&豆はすくすく生長した。
夏、収穫!
肥料はあまり与えて無かったと思うが、けっこう立派な実がなった。(ジャガイモのことはよく覚えていないので、ここから先は豆のことだけ書きます)
先生は言った。
「せっかくやし、収穫した枝豆をゆでて、給食の時間にみんなで食べよう!」
わーい!喜ぶ子どもたち。こういうの楽しいから大好き~!
給食の時間、みんな平等に枝豆を分けたところ、一人3つ配られた。(一体誰がどのように枝豆をゆでたのか記憶がない…。自校給食だったから、給食室でゆでてもらったのかな?)
みんな、わくわくして枝豆を手に取る。
私は好きなものを最後にとっておく派なので、とりあえず、給食から食べて、枝豆は大事にとっておいた。
「お、うまいやん!枝豆!」「なかなかいけるで!」とまず枝豆を食べた男子が口々に感想を言い始める。
ああ、はやく私も枝豆を食べたい!そんなはやる気持ちを抱え、目の前の給食を敢然とかき込む私。
すると突如「おわーー!!アカーン!!」という悲鳴がクラスに響いた。
クラス中が一斉に悲鳴の主に注目し、驚いた先生が「何や!どうしたんや!」と駆け寄ると「む…虫がおるんや!豆の中に!」との衝撃の発言がクラスメイトの口から飛び出した。
どよめく教室!!
「オ…オレのもおる!全部おる!」「豆一部屋ごとにおる!」と次々と衝撃の報告が発せられる。
枝豆、消毒してなかったからねーー!!
「先生、オレ、食べてしまった!どうしたらええん!?」との泣き声も聞こえ、教室は騒然。阿鼻叫喚地獄!!
この時、私は自分の性分に心底、感謝したね!食べなくて良かった~!!
それ以来、私は枝豆を食べる際、絶対に手に豆をワンバウンドさせてから食べるようになった。直で口は無理!あの時の恐怖がよみがえるから!
でも、枝豆自体は変わらず好き…。だって、おいしいもん。ビールの永遠の友だもん。
長い、思い出話でした。
枝豆は絶対に植えません!
ちなみに、私は小学校の一時期、O府に住んでおりました。
「気になる部分」岸本佐和子
先日文庫が発売された三浦しをんさんの「ビロウな話で恐縮です日記」を読んでいて、そうだ!このブログがきっかけで岸本佐和子さんの本を読んだのだった!ということを思い出した。
そして、確かそのエッセイの中に、G県民にとって非常に興味深い話が書かれていたことも思い出した。
こうなるといてもたってもいられない。
すぐさま、本棚をあさり「気になる部分」の該当のエッセイを読み返す。こういう時の私の行動力は他の追随を許さないぜ!韃靼人の矢よりも早いぜ!(by真夏の夜の夢)
私が読み返したのは「「国際きのこ会館」の思ひ出」というエッセイだ。
岸本氏がC町にある某洋酒メーカーの工場を見学した際に、宿泊したホテルが「国際きのこ会館」である。G県K市にあった施設だ。(ちなみにG県にはイニシャルがKの市はひとつしかない)
余談だが、私はC町のこの工場見学に行ったことがある。試飲あったり、おいしい注ぎ方を教えてくれたりして楽しかったな~。
ビール飲み放題(じゃなくて、試飲!)だが、車でしか行けない、という絶望的な立地環境であるが…。C町内には電車の駅というものが存在しない…。船ならある。(ちなみに現在、工場見学は終了)
さて「国際きのこ会館」であるが、戦前にシイタケ栽培方法を確立したM博士が、その功績により成した財で山まるごと買い取り、頂上に立てたもの。シイタケにより建てられたので「きのこ会館」。直球そのまんま。(現在は閉館)
岸本氏のエッセイによると、正面玄関前には「しいたけ神社」があり、フロント手前には「しいたけ観音」がまつられているらしい。「しいたけ観音」は後背の後光がしいたけびっしりで表現されているそうな…。すげえな。(他の方のHPで確認したが「なば観音」ともいうらしい。「なば」は地元の方言できのこのことだそうだ)
部屋の名前は「なめたけの間」など、すべてきのこの名前、壁面はしいたけの菌糸模様、絨毯の柄も座布団の柄も浴衣の柄もきのこ。お風呂は「きのこエキス風呂」で食事は当然きのこのフルコース。
その他にもいろいろ、いろいろ、とにかくきのこ、きのこ、きのこづくしの館…。
岸本氏他15名ほどは、この「国際きのこ会館」で何かにとりつかれたかのように、飲み、歌い、脱ぎ、踊り、異様に盛り上がった宴会を繰り広げたそうな。
これを書くにあたり、他の方のHPを確認したが、ほとんどの方が、映画「マタンゴ」と思い出した、と書かれていた…。もちろん、岸本氏も「マタンゴ」を思い出しておられる。(「マタンゴ」はあるキノコを食べた人間が胞子に冒された後、変化してしまう生物らしい。私は見ていないが、名前だけは知っているぞ)
…きのこの胞子に冒されてしまうのか、その場所は!?
…まさか、まあまあ身近にこんな妖しげな場所があったとは…。
施設そのものの存在はもちろん知っていた。M博士も、その会社M産業のことも、立派な人と会社として、当然知っていた。
でも、宿泊する必要ないから、行ったことはなかったよ~!!行っておけば良かったよ、閉館する前に!悔やんでも悔やみ切れんな。
知り合いのK市民に聞いてみたところ、「あ、行ったことあるよ。職場の歓送迎会とか忘年会とかで何回か」との答えが。
そうか、宿泊以外でも行くチャンスがあったか!
「き、きのこで満ちあふれてるんだよね…?」と、おそるおそる聞いてみたところ「あ~絨毯とかそうだったかな~?」と意外とあっさりとした答え。
他にも何人か聞いてみたが、「バーベキューしたな~。きのこだらけ?そうだったかな~?」「きのこだらけだったかどうか、よく覚えてない」など、地元民はその異様性にまったく頓着していない様子なのだ。
K市民はM博士とM産業を地元の名士として尊敬しているので、「国際きのこ会館」についても、立派なものをK市に作ってくれた。閉館しちゃって残念。と思っている節がうかがえる。
案外、身近にあるものって、それが普通だと思っているから、それ以上何も感じないものなのかもしれないな~。
……。
……いや、そうか?
しいたけ観音だよ!!変だって思うんじゃないか、普通!?
K市民、包容力ありすぎじゃないか?
岸本氏はエッセイ丸々一本使って、微に入り細をうがって、きのこまみれの実態を書き記されているというのに!!
…もしや、K市全体がすでにもうきのこの胞子に冒されてしまっているから気にならないのか…?
だとしたら、オソロシイ事態だ。
いや、K市民でも、きっと何人かは正気を保っていて、その異様さに気づいていたはずだ。私はその望みにかけて、これからもK市民にきのこ会館のことを聞き続けていくぞ!
なんか、「マタンゴ」みたいな話になってしまった…。(唯一マタンゴにならなかった青年は、精神病院に収容されるラストらしい)
失礼な事を書いてしまい、M博士とM産業にお詫びします。悪気はないです。
しいたけ観音。こんなのが置かれていたそうです。(他の方のHPより拝借)
ついでに、G県I町には昆虫千手観音もある…。
すべて虫でできているらしい…。現代版玉虫厨子…?
G県、ちょっと危険な地域かもしれん…。
(写真載せようかと思ったけど、キモチワルイのでやめました…)
さらに蛇足だが、「フランケンシュタインの恋」というドラマで綾●剛さんはきのこまみれになっていたなあ…
矢木沢ダム春の点検大放流
私の春のお楽しみ。矢木沢ダムの春の点検放流に行ってきました。
G県北部は関東の水瓶。利根川水系のダムだらけ。
中でも最も奥にある矢木沢ダムは規模も大きく、美しいアーチ型で観光地としても有名。
そして、その非常用洪水吐ゲートによる放水は「スキージャンプ式」と呼ばれ、水路をだーっと流れた水が、下流で滝のように噴出する豪快なもの!
私はゆるーいダムファンなので、ここ数年毎年見に行っている。
4月を過ぎたころになると「今年は放水あるのかな~?いつかな~?」とちょくちょく矢木沢ダムのホームページをチェック。(貯水量が少ない年など、行われないこともある)
よしよし、今年も無事、実施されるらしいぞ!わーい!嬉しい!!
今年はなんと、矢木沢の放水が午前・午後の2回実施!
昨年、50周年特別として実施された堤体内見学やダム正面の特別見学なども継続実施!
やるな!みなかみ町!年々規模拡大。町を挙げての祭りになっている!地元振興!
しかしながら、当日朝、駐車場までの道は不安になるくらい、すっかすか…。
今回一緒に行った友人は「今日、本当に放流あるの…?日、間違えたんじゃない…?」と不安な発言をする始末。
…ダムマニア界ではものすごく有名なイベント(?)だが、ダムマニア界狭いからね…。
でも、駐車場に近づくと、急にわらわら人が現れ(役場の人?)、空いている場所に誘導された。よかった、やっぱり今日放水あるみたいだよ!
駐車場からダムまではバスでピストン輸送。ここも全く待ち無し。
町中(いや、町以外からも…)から集めたとおぼしきバスがどんどん人を運んでいく。路線バスとか、温泉旅館のバスとか…。
私が乗ったバスは普段は●香保温泉に行くバスらしい…。
ダムに着いたのは9時半くらい。午前の放水は10時半からなので、ちょうといい感じ。
まずは今日のみ特別に行ける、ダム正面でダムカード写真を撮影!
アーチ型、うつくしい!!
(多分)水資源機構手作りのダムカード枠を持って、自ら写り込んでの記念撮影もできる。
水資源機構の方(プロ!)が完璧な角度で撮影してくれて、ものすごく満足!
(その写真は自分が写り込んでるので、アップできない…)
こちらは吐出口正面にあったダムカード枠(固定型)枠ぴったりにうまく撮れなかった…
その後、バスに乗り、天端へ。
放水開始が迫っているせいなのか、バスに乗る人はまばら。
「今から天端で堤体内見学ツアーに行くと、放水に間にあいません」と、バス乗るとき止められたけど、無問題!
ふふ。今年の私は通な見方(?)をするのさ!
放水開始は天端から見る!
開始直前、ゲートを背にして放水路をじっと見つめて待つ。
後ろで水資源機構の人が「いくよ~」と言った声がけをして、なにか操作している音がすると、放水開始!
きたきたきた~!!
放水開始!
放水の開始を確認した後、すぐさま再びバスへ。
放水は10分くらいごとにゲート徐々に上げていき、それに伴い水量がどんどん増加。圧巻のMAX水量は11:10。
そのMAX水量を吐出口で見るために移動するのだ!
ちなみにもっと通な見方をする人は、放水開始を天端で見て、すぐさま堤体内見学ツアーに行き、(放水が始まると空く)見学後、MAX水量を吐出口で見るらしい。フルコース!
吐出口に戻った時の水量。まだまだ!
MAX水量まで少し余裕があったので、正面から眺めたり、橋から川を眺めたりしてうろうろ。
11:00くらいには吐出口付近でスタンバイ。
11:10MAX!
すごい水量!!雨も振り出し、雨だか水しぶきだかで結構びしょびしょ。もちろん準備してきたカッパ装着!この放水観覧にはカッパは欠かせないぜ!
みんなカッパ用意してきてるから、雨でも全然問題ないね~。
まーーーっくす!!上の写真と水量を比べてください。
どーん!
何回見てもすごいな~!迫力満点!!
しぶきの向こうに雪が残る山がちらちら見えて、それもまた良し!
見物客も大興奮でカメラを向けまくり。
大喜び。
MAX水量はわずか10分で終了。
10:20になると急に水量が減少。みるみる間にちょろちょろの公園の噴水程度に。
ああ~もう終わっちゃうのね~。さみしい。
10:30終了。
今年は最後までしっかり見届けた。
来年もまた来ようっと。
堤体内見学は昨年行ったので、今年はパスし、そのまま帰路に。
帰りのバスの順番待ちはものすごい大行列。
あまりにすごい列なので、もうすっかり悟りの心境になり、コーヒー飲んだりたこ焼き食べたりして、のんびり待つ。
「何も知らずに、今日、ただのドライブで来た人は驚いたよね~」
「なんかよくわかんないけど、G県の山奥にすっげー滝があった!ってなるんじゃない?」
「で、もう一回来ても放水してないから「滝がねぇ!!どういうことだ!」ってなって、名探偵コ●ンの出番だね…」
などと、くだらないことをしゃべって時間をつぶす。
ちなみにみなかみ町内の宿泊施設に泊まると、優先的にバスに乗れるファストパスチケットがもらえるらしい。ネズミの国か!?
…やるな、みなかみ町。G県民だけど、来年は温泉で前泊しようかな~という誘惑に駆られるぜ…。うーん。いいよね、それも。
小一時間後、バスに乗り、駐車場着。
このあと行くところは、アレに決まっている!
そう…ダムカレー!!
今回は水上高原ホテル200でロックフィル式をオーダー!
水紀行館(道の駅)のアーチ式は何回も食べたので、違うタイプのダムカレーが食べたかったの!
みなかみ町のダムカレーは3種類。アーチ式(普通盛り)、重力式(中盛り)、ロックフィル式(大盛り)。
(ちなみに設計者の宮島咲さん、放水に来てました。ダムマニアとして超有名)
立派なサラダ付き。1080円。味は本格的。
放水!!奈良俣ダムの放水路を再現してみた。
ダムカレー満喫後、小森ダムを見学。
発電用の小さなダムで「一体、どこから見学するのだ!?」と、ちょっと道に迷う感じ。
駐車スペースとかも全く無く「ま、いいか。ここで」と車を駐めたところの脇に「フォトスポット!」という手作りの看板があった…。
ここで写真を撮って、水紀行館等で見せるとダムカードがもらえる。
もちろん、撮ったぜ。
ざあ~っ。全面越流中。
小森ダムは天端全面から越流するというタイプのダム。雨だったので越流が見られた~!!(こちらは点検放流しているわけではない)
すっごい嬉しい~!!
最近、ダムが静かにブームらしく、イベント的に行われる放流も多い。
気づいちゃったのね~。放流すると、人が集まると!
水が大量に流れるって、なにか原始的で、わくわくするもんね~。
今まで私の中で、ダムめぐりはゆるーい趣味だったけど、がっつり趣味に移行しつつあるわ…。
翌週に行われる第1回薗原ダムの放流、行きたい…。(こっちもスキージャンプ式)
入手したダムカード。ゆるーくコレクション中。
筑波山に登る~早起きは三文の得~
冬の間は平地から指をくわえて山を眺めていただけだったので、久しぶりの登山。
天気も良さそうだし、楽しみ。わくわく~
しかし、筑波山と言えば大人気の山。そして、ゴールデンウィークはおそらく日本で一番混み合う一週間。
昨年、紅葉シーズンの那須岳の激混み大渋滞でオソロシイ目にあったので、必要以上に(?)恐れをなし、とにかく渋滞を避けるために朝5時発。備えよ常に!
(登山する人にとって、ちっとも早い時間じゃないのかもしれないけど、私には早い…)
高速を使わずに下道で行って、だいたい7時半前には筑波山着。G県東部からは近い山です、筑波山。
早起きが功を奏して、渋滞無し。駐車場も比較的近くに駐められた。
よし!那須岳の経験が活きているぞ!人間とは学ぶ生き物なり。
登山口のある筑波山神社までの道沿いにはお土産もの屋さんがたくさん。しかし、朝だからまだ開店していない。
うーん、早朝!という感じがするね。
筑波山神社でお参りして、御朱印ももらって、8時前くらいに白雲橋コースで登山開始!
回りには登山者の皆さんがたくさん。Tシャツ、ジーンズの軽装ファミリーもたくさん。さすが人気の山。
「もう、パパおそーい!」などど元気いっぱいのお子さんたち。
…でも、私は知っている。(だばだ~♪)筑波山は日本百名山のうち、群を抜いて低い(877m)が、登りはじめが低いため(240mくらい)、標高差が637mとそこそこキツい山なのだ。
私は昨年も筑波山に登ったが、「1000mもない山だし、ハイキング気分で大丈夫!」と登山経験ゼロの友人たちを誘った。…そしてその後、友人たちは二度と山に行ってくれなくなった…。
ふふふ、キッズよ。なめたら痛い目みるで~!
おだやかな山道ゾーンも少々あり。
酒迎場分岐、弁慶茶屋跡地までは順調。
「冬の間の不摂生がたたって、この登りは地味にキツい…」
「くっ、暑い…!!汗でめがねが曇る…」
今回も同行のノムさんと、口々に励まし合って(?)頂上を目指す。
…ファミリーの子どもたちよりも先に私たちがバテた…。子どもたちの方が基礎体力あるもんね…。おばちゃん、すぐ疲れちゃうの~。
弁慶茶屋跡地からおたつ石コースの皆さんも合流し、ここから奇岩怪石ゾーン開始。だいたい9時半くらい。
弁慶七戻り(頭上に岩が絶妙なバランスで配置されており、弁慶もくぐり抜けるのに7回戻ったそうです)で、ひょっこりはんごっこ(岩の影から顔を出す)をして楽しむ。ふふ、人目はあまり気にしないね!
母の胎内くぐり(巨石の間をくぐる)も当然挑み、手が泥だらけ…。しばらく、乾かして歩く私とノムさん。…だから、ほとんどの大人はくぐっていなかったのか!みんな賢いな。
るんるんと歩いていると、出船入船(割れた?巨石が並んでいる)を過ぎたあたりから、渋滞の気配。すぐさま完全に順番待ちで停止。
道が細い!登り下りがすれ違えないので、大渋滞が発生してしまうのだ。山道は譲り合い。
去年登った時も大渋滞だったので、これは慢性的なものなのかもしれないな~
まあ、おかげでそこそこキツい登りもあまり苦にならないけど。
大渋滞中。
だらだら登ること1時間半。
「どこまでこの渋滞が続くのかな~」なんて言いながら登っていると、急に女体山山頂到着。あっけないくらい。
時間は11時くらい。うーん、渋滞があったから3時間近くかかってしまった。早くスタートして良かったな~。
女体山山頂は岩場で狭いので、人が押し合っている状態だが、際ギリギリに行けば、けっこう満喫できる感じ。(危険なので人があまり近づかない)
もちろん、私はガツガツ際まで行く!
天気は上々だけど、春霞がかかっていて、絶景!とまではいかないけれど、良い景色だった。
登ってきてよかった~!
女体山から見た男体山山頂。
山頂を楽しんだ後は、筑波山神社の女体山御本殿で御朱印をもらい、男体山を目指して出発。
筑波山は双耳峰なので、両耳制覇するのだ!
間の道はほぼ平らで、売店もあったりしてのどかな感じ。
ロープウェイで登って、間を歩いてケーブルカーで下りる(またはその逆)、というお手軽ハイキングコースも人気みたい。
カタクリが咲いているかな~とちょっと期待したけれど、もう終わっていた…。今年は花が全体的に早いねえ。
トウゴクミツバツツジというそうです。ピンクが鮮やかで綺麗。
11時半くらいに御幸ヶ原に到着。ここはケーブルカーの駅があり、売店が建ち並ぶ観光スポット。
今回の私はここでどうしてもかなえたい夢があった。
それは…
(ノンアルコール)ビールで乾杯!!
山を登っていると、滝のように汗をかくし、「かーっ頂上でビール飲みたいな~!!」といつも思っていた。でも、車の運転があるから、「くっ!とりあえずコーラで我慢しといてやるぜ」と悔し涙を流していたのだ。
でも、私は気づいたの!
昨今の日本にはノンアルコールビールがあるじゃないか!
御幸ヶ原に立ち並ぶ売店では、当然のように売っていましたよ、ノンアルコールビール。みんな気づいていたのね…。
かーーっっ!!うまい~!!
ほどよく冷えていてgood
ご飯を食べてから、男体山山頂へ。12時すぎくらい。
だいたい15分くらいで登れるらしいけれど、ここも大渋滞…。ゴールデンウィークだからね…。ここは諦めと共に受け入れる私。だって、しょうがないじゃな~い。(by 和田アキ子)
こちらの山頂はコンクリート張りで鉄柵もあり、安全第一、な感じ。
再びの御幸ヶ原から下山開始。1時過ぎくらい。
下山は御幸ヶ原コースを選択。このコースはケーブルカーとほぼ同じルート。
…つまり、急な道。
ケーブル沿いの単調な道なのかな~と思っていたけれど、杉の巨木があったりして、割と楽しい道だった。
途中、ケーブルカーのすれ違いポイントもあり。
鉄柵にしがみつき、カメラを構えて、ケーブルカーをひたすら待つ徒歩組。
やってきたケーブルカー乗車組と手を振り交わして大満足!
…でも、なんか、貴族と庶民みたいだったな…。
ケーブルカーは赤と緑の2色。映えるね~。
ケーブルカーでは8分で移動するところを、2時間弱かかって筑波山神社に帰還。だいたい3時半。
朝早くから登り始めてるから余裕のある時間に下りてこられたぞ~!ゴールデンウィークなのに!!
やっぱり余裕のある計画って大事だな~。
那須岳の失敗は無駄では無かった!いいぞ、私!自画自賛。えっへん。
山からの下りの道路もすいすい。(まだ、登りが混んでた)
下山後寄ったお風呂もさほど混雑していなくて、ゆったり、たっぷり、のんびり♪(by 某CM)
(「やさと温泉 ゆりの郷」農産物直売所もあり、オススメです!)
帰りは高速を使ったけれど、それほど渋滞も無く、順調、順調。
とても充実した楽しい登山でした。幸先いいぞ~!るん。
でも、翌日筋肉痛になった…。夏に向けてちょっと鍛えよう…。
やさと温泉ゆりの郷で食べた、からあげ定食。ボリューム満点で750円!おいしい!お得!
「アカギ~闇に降り立った天才~」福本伸行
今、私の左腕には採血の注射痕がある。
「…どうしたんだ、その左腕」
「ふっ、ちょっと昨夜、鷲頭麻雀に興じたのさ」
って答えたいよ~!!
誰も聞いてくれないし、聞かれたとしても、答えの意味分かってもらえないと思うけど!
そして、本当は献血に行ってきただけなんだけど!
鷲頭麻雀とは、福本伸行の麻雀マンガ「アカギ~闇に降り立った天才~」の作中で行われる麻雀である。主人公アカギと鷲頭巌の間で行われる。
通常の麻雀とは違い、同種牌4種のうち3牌が透明だったり、山は積まず、卓中央の穴から牌を引いてくる等のルールがあるが、何よりすごいのは、お金の代わりに血液を賭けて戦う、というところだ。
正確に言うと、お金持ちの鷲頭巌は現金2,000万円(現在のレートで2億円以上)、ビンボー人(?)アカギは自分の血液2,000ccを賭けて戦う。
作中の話によると、だいだい人間の血液は4~5L。(アカギの体型だと4,500ccくらいだそうです)そのうち、だいだい1/3(1,500cc)を失ったあたりから意識が混濁して、麻雀どころではなくなり、2,000ccで死に至るとのこと。
つまり、命を賭けた狂気の麻雀なのだ…
なお、献血センターのホームページによると、血液量の15%くらいまでは抜いても安全だそうです。(60kg 4,800ccだと720cc)
私も昨日やった成分献血は600cc以下の量を抜くらしい…。アカギの致死量から考えると、結構抜いてるね…。(成分献血は血を戻しながら行うので、むしろ採血量は少ない)
鷲頭麻雀の主催者鷲頭巌は狂気が突き抜けていて、アカギとの対戦の前に、何人もの若者の血液を致死量まで抜き、殺している。(そして、それを金の力でもみ消した)
アカギとの麻雀の途中では自分の賭け金が尽き、自らも血液を差し出して麻雀を続行する。
なんかもう、むちゃくちゃな展開なのだ。
お金だけでは飽き足らず、互いに命まで賭けて限界ギリギリまで戦う。
ええっ!麻雀ってそういうことするゲームなの!?というか、したらダメだって!
冷静になって~!!
しかし、このギャンブルの狂気が読者に圧倒的な興奮をもたらして、とにかく面白い!
作者の福本さん、よくこんなこと思いつくな~。どっか、ねじが抜けてるんだろうな~。
「カイジ」が彼の代表作であることには異論はないけど、「アカギ」もスゴイ!
本来はギャンブルマンガというジャンルはメジャーじゃないものだと思うけど、ここまで人気のある作品が描ける作者は才能あるな~。画力はないけど…。あの鼻の点々、何…??
ちなみに私の麻雀経験は浅い。
以前のブログにも書いたことがあるが、学生の頃、西原理恵子「まあじゃんほうろうき」に影響されて、友人宅でぎゃあぎゃあ言いながら、コタツを囲んだ程度だ。
(昔から、ろくでもないものにすぐ影響を受けるの…)
完全なスポーツ麻雀。
でも、点棒を描けて、結構真剣に戦ったのだ。
「ろん。りーち たんやお ぴんふ でざんくー!」
とか言って牌を倒すと「アホかーー!平和できてへんやろが!」と怒られていたのもいい思い出…。
学生時代の私は何回聞いても、平和がよく理解できていなかった…。
だって、平和難しいんだもん。ギターでいうならFコードくらい難しいんだもん!
(ギターもFがイマイチ押さえられなくて、先に進めませんでした…)
13歳のアカギは初めての麻雀の前に軽くレクチャー受けただけで、相手の待ちを読んでかっこよく上がっていたが…。
待ち牌なんてわかんないよ~!!スジって何?おいしくなさそう。
現在は、たまにスマホのアプリで卓を囲むくらいだが、麻雀の腕は学生時代とほぼ変わらない。(平和は一応理解した。えっへん!)
でも、スマホアプリは点数計算してくれるからありがたいわ~。
役できてないと、ロン上がりできない仕組みになってるし。
…未だに役無しで上がろうとする私…。
(超基本ルール:麻雀は役がないと上がれません)
あと、スマホアプリは時間制限があるのが辛い…。
「もうちょっと考えさせて!どっちも捨てたくないんだよ~!」とぐずぐずしていると、無情にもツモった必要な牌が捨てられてしまう…。
待て待て待て、コンピューター!!
ひ、ひどすぎる…。人非人め!
時間切れにしても、それじゃない牌を捨ててくれてもいいじゃないか!私が迷ってることくらいお見通しだろうが!!
アカギなら鷲頭が捨て牌迷ってても待ってくれるよ!なにしろ、一晩の麻雀(半荘6回)に連載が20年近くかかってるんだから!気が長いに決まってるじゃないか!
(連載は2018年2月一応完結。おめでとうございます)
だからと言って、アカギと麻雀がしたいわけではない!
アカギレベルとなんか麻雀をしたら、丸裸になって、血まで抜かれた上、私有地に穴掘って埋められちゃうので怖くてできない…。(そもそもアカギは私レベルとはやらないに違い無いが…)
とりあえず、この弱い雀力の私でも相手をしてくれるスマホアプリで実力を磨こう…。
いつの日にか、アカギみたいに「西」単騎待ちで上がれる日がくることを夢見て…。
…何回か字牌の裸単騎待ちというのをやってみましたが…上がれないよ、あんなの!!
余談ですが、「アカギ」の本名が「赤木しげる」だと知った時、結構衝撃でした…。
「赤城」だと思ってた…。G県民なので…。
ちなみに、アニメ、ドラマ版も面白いです。
西原理恵子との画力対決。ついでにご紹介。