睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

登山

巻機山~バテバテでたどり着く楽園~

巻機山は私の中で長いこと憧れの山であった。 以前、職場の人(元登山部)から「巻機はいい。登山経験ゼロの友人を連れて行ったが、すごくよかった、と感謝された」と聞いていたからだ。 ガイドブックなどを読んでみると「穏やかな山容が美しく」なんて書か…

鳴神山~ソロできままに~

ここのところ怠惰な生活を送っていたせいで、妙に体が重くなった気がしていて(気がするだけではなくて、実際に重くなっている)、夏山シーズン前に足慣らしでどこかの山に行っておきたいと思っていた。 G県内の近めの山で、手頃な山はないかな、と探してい…

「ヤマノススメ」しろ

お茶碗が焼き上がった。 あとは、これを持って山に行くだけだ。 私は陶芸を趣味にしている。 かなり緩い趣味なので、自分の作りたいモノを適当に作りため、だいたい1年に一度くらい窯で焼く。 今回は、以前から、そのうち作ろう、と思っていたお茶の碗をつい…

七輪ライフ~山の持ち物 番外編~

いろいろあった2020年。 5月に書く記事の冒頭ではないことは承知しているが、あえてこの書き出しで行く。まだ、2021年の前半なので、大丈夫だ。きっと。 2020年、私が購入した物の中で一番の「買って良かった」商品は「七輪」である。 家でのバーベキューが…

行道山~花咲く里山~

ついに行道山に行くことが出来た。 行道山はG県東部からほど近い、ストロベリー県にある里山である。その気になれば、ふらっと行ける手近な山なのだが、不思議なほどご縁がなく、何度かの日程変更を経て、ようやく登ることができたのだ。 当初は、友人ので…

水沢山~小鳥と温泉と~

このままでは山に行かないまま春がやってきてしまう。 まあ、春が来てしまっても何の問題もないのだが、急に心忙しい気持ちになり、G県の名湯伊香保温泉にほど近い水沢山に行くことにした。 「ランドネ」2020年9月号の紹介記事を読み「これは、冬に行くべき…

百均メスティンの実力〜山の持ち物 その2〜

山へ行きたしと思へども 山はあまりにも遠し(気持ち的に) 我がG県の詩人、朔太郎は新しい背広できままな旅に出ることにしたらしいが、私は新しい山の道具できままなご飯を作ってみることにする。 新しい山の道具とは、話題の百均メスティンである。 私は今ま…

冬キャンプ入門~薪ストーブでネギを焼く~

今年初のキャンプに行った。 10月くらいから話は出ていたのだが、メンバーの都合やら何やらで、初冬、というかもう冬の12月の頭にようやく行くことが出来たのだ。 メンバーはジェイ氏とでんさんと私の3人。 秋キャンプ予定だった時は、ジェイ氏のリサーチに…

黒斑山~ありがとう、快晴登山~

とにかく晴れの日に黒斑山に登りたい、と夏くらいからずっと思っていた。 黒斑山は浅間山の第一外輪山。年中噴火している浅間山の一番外側の縁に当たる山だ。 何で読んだのかは忘れたが、黒斑山からは大迫力の浅間山が見られるという。まさに「どーん!」と…

安達太良山~くろがね小屋泊で温泉満喫~

今年の紅葉登山は安達太良山に行った。しかも、温泉付き山小屋として人気の高いくろがね小屋泊である。 数年前にも安達太良山に行ったが、そのときは時間がなくて、温泉に入れずに小屋を通過しただけだった。 今年は満を持しての小屋泊である。温泉入り放題…

那須岳〜温泉横をぐるり満喫〜

紅葉の山といえば、G県民にとっては妙義山であるが、関東に範囲を広げれば、なんと言っても那須岳であろう。 山一面が真っ赤に染まった写真を見れば「行くしかないやろ」と思わせる圧倒的な美しさを誇る。 私は数年前に軽い気持ちで紅葉トップシーズンの3連…

金峰山〜のぼってくだって〜

ぶどうの季節がやってきた。 この時期に行く山はぶどうの産地、山梨方面と決めている。 登山を楽しんで、産地のぴちぴちシャインマスカットをお土産にするのだ。ついでにワインも買っちゃうのだ。うふふ、楽しみ。 今年は日本百名山のひとつでもある金峰山に…

手乗り富士山(やまつみ)をつくる。

ステイホーム期間中に、おうち遊びをしようと思い、「やまつみ」を買った。 しかし、買ったはいいが、全く手をつけていないことを最近思い出した。時間はあったはずなのに、生来の怠惰な性格のせいで、だらだら過ごしてしまっていたのだ。 いっぱい時間はあ…

にゅう〜きのこの森〜

ようやく梅雨が明けた。 今年の梅雨は本当に長かった。じっとこらえていただけに、喜びもひとしおだ。 これでようやく、夏空の登山が出来るぞ、とガッツポーズを決める。 梅雨明けと同時にやって来た猛暑もあまり苦にならない。高い山に行けばいいだけのこと…

尾瀬ヶ原~雨ニモマケズ~

梅雨が明けたら山歩きを再開しようと思っていた。 しかし、待てど暮らせど、毎日空はどんよりと厚い雲が覆っている。天気予報によると、梅雨明けは7月いっぱいは無理そうらしい。 もう、こうなったら仕方あるまい。 雨だろうが、もういい。 待ちきれないので…

旅館のビニール巾着~山の持ち物 その1~

そろそろ山に行きたい、とは思っているが、季節は梅雨ど真ん中である。 去年は立山で雨風にさらされていたな、なんて懐かしく思い出すが、今年は梅雨明けまでもう少し様子見をしている。 とりあえず、今は山の持ち物でも見直してみようと思い立ち、うきうき…

「凍」沢木耕太郎

日本には、山岳小説というジャンルがある。 唯川恵「純子のてっぺん」の解説を読んでいて、そういえばそうだったな、と気がついた。 私は長々と読書を趣味にしていて、さらに数年前から山にも時々登りに行っているが、山岳小説は一切読んでいない。 山岳小説…

大野山~某アイドル聖地(?)で富士山を~

冬は空気が澄んでいるので、景色がよく見える季節だ。 この季節を逃さず、富士山が綺麗に見える低山を登りたい、という気持ちで手頃な山を探していたところ、「大野山」という名前に目がとまった。 確か、山の相棒ノムさんは、某アイドルの中ではリーダーで…

桐生 茶臼山〜秘境の石切場探検〜

冬になり、低山登りの季節がやってきた。 年明け最初の登山先に選んだのはG県東部にある茶臼山だ。桐生市と太田市にまたがる294mの低山である。 同じ名前の山は多いが、茶臼に形が似ている山を茶臼山と名付けることが多いためらしい。 …茶臼ってどんなもの?…

初日の出 2020

あけましておめでとうございます。 無事に年を越せました。 今年もよろしくお願いいたします。 さて、今年は初日の出見物に行ってきた。人生初の試みである。 今までの私の頭の中には「初日の出」なんて代物はまったくなかったのだが、昨年、富士山の御来光…

大菩薩嶺~富士見道中~

9月下旬に大菩薩嶺に行ってきた。今回は山の相棒、ノムさんと一緒だ。 この時期に設定したのは、私にとって大きな意味がある。 それは、ついでにぶどうを買えるから!である。 今や衆目が一致するところの、最高においしい品種、シャインマスカットを購入す…

山の御朱印

数年前から御朱印をコツコツ集めることを趣味にしている。 もう一つの趣味である登山のついでにも御朱印を頂くことが多いので、山で頂いた御朱印をまとめてみることにした。 山の御朱印の収集パターンは分類すると、だいたい次の3パターンになる。 ケース① …

富士山~日本一の焼印集め~

山に登るようになって、だいたい5年。 ついに日本一の山を極めることになった。 昨年までの私は「富士山にはあまり興味がない」などと言っていた。 聞くところによると、ひたすらザレ場を登るだけの単調な登山道で、とにかく人が多く、大渋滞するからつまら…

木曽駒ケ岳〜ロープウェイ一番乗り〜

今年の夏も、私とキキちゃんの雨女コンビは山へ向かった。行き先は中央アルプスの木曽駒ケ岳。千畳敷カールのお花畑で有名な山だ。 雨女の呪いにかかりっぱなしの私たちなので、梅雨が完全に明けていて、夏本番になっているであろう8月中旬に日程を設定して…

尾瀬沼~チーズフォンデュで満喫しすぎ~

8月上旬に尾瀬沼に行ってきた。 G県民の私にとって、尾瀬の玄関口と言えば、鳩待峠。そこから、尾瀬ヶ原を一周するのが近年の定番コースだった。 しかし、今回は久しぶりに尾瀬沼方面にトライしてみた。何でも、今年はニッコウキスゲが7月の終盤が最盛期らし…

立山(2日目)~白き地獄の頂~

2日目である。今日は立山に登る。 雄山 大汝山 富士の折立を縦走し、大走りから下山する予定だ。残雪状況によっては、大走りではなく、ピストンの下山も視野に入れている。 みくりが池温泉にて、5:00起床。 前日、ここから日の出を見るのもいいね、などとノ…

立山+黒部ダム(1日目)~極楽のアルペンルート~

今年の梅雨前線はどうしたことか。 確かに毎年、7月頭までは日本では梅雨だ。梅雨なので、当たり前だが雨が降りやすい。 そのことを承知はしていたのだが、「梅雨といったって、毎日雨が降るわけじゃ無い」「7月に入れば明けている可能性もある」「それより…

「冒険図鑑」さとうち藍 松岡達英

少し前に地元の図書館に行った際、棚に懐かしい本を見つけた。 「冒険図鑑」である。 私が小学生だった●十年前、読んでいた本だ。確か、山好きの父親が買ってくれた。 児童書はベストセラーになると、長い期間ずっと売れ続けるらしい。小学生だった、私がお…

赤城山~すでに真夏~

5月下旬、私はまた赤城山(黒檜山)の登山口に立っていた。 12月にも登ったが、あの時は冬で、とても寒かった。今はとても暑い…。5月とは思えない暑さだ。下界は軽く30度を超えた真夏日である。 季節はあっという間にめぐるものだなあ、と感慨深い。 それにし…

「あした、山へ行こう!」鈴木みき

何事もスタートする時には初期投資が必要だ。 登山を始める時にも、登山道具を揃えるべし、と色々な入門書に書かれている。そして、その道具は登山道具専門店に行って、店員のアドバイスの元、揃えるとよい、と判で押したように、どの本も書いている。 登山…