睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

「ゲバラ日記」チェ・ゲバラ

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新年あけて、今年の私は日記をつけることにした!  

頑張るぞ~!と言いつつ、多分続かないだろう、とすでに冷めている私って……。  

こんなことではいかん。頑張るぞ。おう。  

私は日記を書きたい、という欲求がすごく強い。  

何故かと考えてみると、歴史の勉強をしていると、日記はすごくいい一次史料になるから、という理由があるような気がする。  

本人がその時に書いた生の記録なので、正確性が高いのだ。  

いや、小ずるい小心者だったら、後から「オレ、後の世の人に良く思われたいんだよね」と回想しつつ日記として書いたのかもしんないけどね……。←一応、こういうのにだまされないように、史料研究します。  

ちなみに、手紙も史料的価値が高い。  

就職活動時代に、NTTに行って「電話の普及のおかげで手紙が残らなくなり、歴史の研究に重大な影響を与えています。電話はすごいです!(一応褒めている)」と主張しようかな、と夢想したなあ……。行かなかったけど。  

まあ、そんな訳で私個人のその時のリアルな史料も残しておきたいなーなどと思うのだ。  

別に後生の歴史家の史料にして欲しいとは思わないけどね。というか、されたら嫌だ。ハズカシイ。  

日記は過去にも何度かつけている。  

しかし、ついつい書く量がどんどん増え続け、手に負えなくなってしまうのだ……。  

だらだら書き、大好き!(このブログを見れば分かると思う……。ブログで長文はタブーだというのに、この長さ)  

そんな過去の轍を踏まないように、今年からつける日記はしたことだけを簡潔に書く短い日記にする!  

目指せ「東久世通禧日記」!  

(学生のころ、彼の研究をしていて、あまりに簡潔な日記(一日2行くらい)に「もっと胸中とか綴らんかい!」と怒っていました)  

日記は有名人などによって書かれた物は、普通に読み物としてもたくさん出版されている。  

一番有名なのは「アンネの日記」か?  

あとは、最近出た吾妻ひでおの「うつうつひでお日記」とか。  

私は割と人の日記を読んでいる。  

最近読んだ中で、おお!と思ったのはチェ・ゲバラの「ゲバラ日記」だ。  

カストロ議長の盟友。キューバ革命の立役者。  

ただ、カストロは政治家の資質にも恵まれていたが、ゲバラ根っからの革命家で、革命終結後には次なる革命を起こすべく、南米ボリビアに渡りゲリラ作戦を輸出する。結局最後は政府軍との戦いによって、戦死する、という人物だ。  

この日記は、死までのもので、ジャングルの中でゲリラ行動をとっている時期のものだ。  

史料としても読み物としても、どちらとも興味深い。  

なんか、すごい。  

こういう本当にリアルなゲリラの活動を感じたのは初めてだ。これが、歴史の生の声なのだ。  

ゲリラの行動の仕方もわかるし。  

基地を何カ所もつくって、それぞれ武器などを備蓄しておく。移動しつつ、各地で補給をし、戦い続けていく。  

1カ所発見されても、同様の基地はたくさんあるので困らない、という感じなのだ。  

地の利を活かした作戦。なるほど、これがベトナム戦争とかで、アメリカ軍を敗退させたやり方なんだろうな~。  

今も、イラクでアメリカ軍はほぼ同様の目にあっているけど……。  

アメリカ軍の司令官とかはこの日記を読んでいるのかな~?  

でも、この日記を読んでも、実はゲバラ何を求めて戦いに挑んでいったのかは分からない。  

そんなこと、普通、日記にははっきりと書いていない。(書いてあったら、それこそ後生に向けて「読まれることを前提にした日記」になるので、「生」の価値はぐっと下がる)  

行間からそれをどう読みとるかは、読み手次第である。  

そこが、読書の楽しみであり、歴史という学問の楽しみなんだろうな。  

ゲバラは奥が深いような気がする。  

とりあえず、私は後生の人に読まれないことを前提に、事実だけをコツコツ書いてみようと思います。自分が老後読み返して「そうそうこんなこともあった」と微笑めればよし!  

でも、1年続かないに20万ウォン……。  

自分でそう言っていちゃ、仕方がないね。ははは……。