「カラヤンとフルトヴェングラー」中川右介
幻冬舎新書882円。
ついに買ってしまった。
フルトヴェングラー指揮ベートーベン交響曲全曲集!デジタルリマスター版。CD6枚組。
思い切っちゃいました。なんと、1万円もするのよ!いちまんえん!
私のお財布状況からすると、大変な暴挙だ。何してんだ、私!
でも、幸せ~。バイロイトの第9も入っているし。何より、フルトヴェングラー指揮のベートーベンが聴きたかったんですもの!
何故、こんな暴挙をしでかしたかと言うと、先日「カラヤンとフルトヴェングラー」を読んでしまったからだ。
ああもう!私、こんなことばっかりやってるよ!
本を読んでは、その関連モノが欲しくなって購入。今って、ネットでポチればたいていのモノが手にはいるから始末に負えないわ!いずれ破産するんじゃないか!?
「カラヤンとフルトヴェングラー」はベルリンフィルの常任指揮者をめぐる二人の攻防を描いたノンフィクションだ。
戦前、戦中とヨーロッパ音楽界に君臨したフルトヴェングラー。(ベルリンフィル常任指揮者)そこへめきめきと頭角を現してきた若きカラヤン。
フルトヴェングラーは巨匠マエストロのくせに、この若者に激しい嫉妬に似た感情を抱き、強行に排斥しようとする。
戦後、第3の男、チェリビダッケも現れ、ベルリンフィル常任の座を巡る争いは、さらに混沌としていく。(結局はカラヤンがその座を射止め、長々と座ることになるわけですが)
というのが、おおまかな筋。
この本の良いところであり、悪いところである点は、3人の指揮者の音楽性などという点についてはほとんど触れず、権力闘争(?)にのみ焦点を絞ってかかれていることだ。
フルトヴェングラー、いい年して、カラヤンに対して、ヒドイ扱いだと思う……。「彼が出るなら、オレ、振んないもんね!」なんて、某J事務所みたいな発言しちゃダメだよ……。(私、相当ヤバイ発言をしてしまったかもしれません)
まあ、相手のカラヤンもああいう人だから、全然めげず、どこ吹く風~時には強硬手段も使っちゃう、なんて感じなので、いい戦いなんだけどさ。
普通、尊敬する巨匠に嫌われたら、かなりへこむと思うんだけどなあ……。
フルトヴェングラーの写真を眺めつつ、そっと枕を涙で濡らすカラヤン。
「尊敬するヴィルヘルム先生(フルトヴェングラーのファーストネーム)……ボクはあなたに認められたい……」ってどう?いやん。……無いな。
でもでも、憎悪は愛情の裏返しってこともあるし……。
「あの若者が憎い……!どうしてこんなにあの若者が気になるのか……。私の長い音楽生活が乱されていく……怖い……」
と、一人スコアを眺めながら震える自分をかき抱くフルトヴェングラー!
おお!ちょっとこの2人よくない?竹宮巨匠あたりが描いてくんないかな~?
……自分の阿呆さ加減にちょっと嫌気。
とまあ、そんな妄想は置いておいて、音楽性に関する記述があまりないため、この二人(本当はチェリビダッケも入れて3人)が一体どういう音楽を奏でたのか、という点がとても気になってしまったのだ。
カラヤンは確か父親の秘蔵レコードの中にあったはず。(レコードが使えるのか?、という問題もあるが……。針、大丈夫かなあ?)
となると、聞いてみたいのは、フルトヴェングラーですよ!
本の記述によると、フルトヴェングラーの真骨頂はライブ録音らしい。
よし!今回、購入したベートーベン全曲集はライブ録音ですよ!しかも、音質を現代の技術でかなりクリアーにしたデジタルリマスター!ライブの興奮をあなたに!
さて、何番から聞こうかな~?
一万円分は楽しませてもらいます!
うきうき、わくわく♪