睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

「モモ」ミヒャエル・エンデ

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 岩波書店1,785円 岩波少年文庫840円もあります。  

気づくと一日が終わっている……。  

平日は仕方がない、と思う。

朝起きて、仕事に行って、帰ってきて、ご飯食べてお風呂入って、ちょっと本を読んで寝る。

このパターンだ。これは納得がいく。いかないかもしれないが、いくこととする。  

問題は休みの日だ。  

平日と同じように起きて、ちょっとだらだらしつつ本を読むと、もうお昼

でも、まだ午後があるかんね、などと思いつつ、昼食を食べる。その後、だらっと本を読んだり、ちょろっとピアノを弾いたりすると、おかしい……。

もう、日が傾いているのだ。  

ええっ!さっき、午後になったばかりだったはずなのに!  

でも、心なしか、お腹がすいている。お昼食べたばかりのような気がするのに……。胃腸は頑張って働いていたらしい。勤勉だなあ、私の胃腸。  

不審に思いつつ、夕食を食し、お風呂に入ったりすると、あらあら不思議。もう、なんだか眠いのだ。時計をみると、なるほど、寝る時間である。  

もう一日が終わってしまったのか!?本当か!?  

今日一日、何一つしていないのに……!  

どうして、こんなにあっというまに一日が終わってしまうの!?  

これの現象はどうやら、私だけではないらしい。友人モツさんも同じようなことをよく言っている。きっと地球的規模でおこっている現象に違いない。  

ここではたと気がついた。  

これは……間違いなく奴らの仕業だ。  

そう、時間どろぼうの仕業に違いないのだ!!  

くそう、物語の中だけの存在だと思っていたのに……!このピンチを脱するにはどうしたらいいんだ!?モモだ。モモが必要だ!  

時間どろぼうは、「この仕事を早く片づけたら、時間が浮きますな。その浮いた時間を貯めておいて、後で有意義に使ったらどうでっか?時間の管理は私ら「時間貯蓄銀行」が責任持ちますがな。しかも、利子まで払いまっせ。でへへへへ」と人に勧め、その時間を横取りする詐欺師みたいな連中だ。  

人間は「そりゃあ、いいねえ」ところっとだまされ、せっせと時間を貯め、そのうちに時間を何のために貯めているのかを忘れてしまうのだ。だから、いつも時間はあっという間にたってしまう。  

(ちなみに時間は世にもまれなる美しさの「時間の花」であり、時間泥棒はその花を横取りして、金庫に貯蔵している。このあたり、「百鬼夜行抄」にも影響を与えていると思われる)  

どう考えても間違いない。  

こいつらだ。こいつらがきっと、私の時間をかっさらっているのよう!  

くそぅ!一体いつ、時間どろぼうと契約したんだ、私!何故、そう素直にだまされてしまったんだ!?ばかばかばか!私のばか!  

返せよ、私の時間の花!今までに相当たまっているはずだ。  

民法で詐欺は取り消し出来る、と決まっているぞ!    

そのたまった時間が返ってきたら、どう使おうかしら?  

いつもやっているようなことじゃなくて、ものすごく贅沢に時間を使いたい!  

日本列島縦断!青春18切符鈍行の旅」  

これでどうだろう!?勿論、大垣夜行で宿泊だ!  

もっと余裕があったら、鈍行での完乗をめざす、というのもあるぜ!関口知宏に続け!  ……嫌だな……。  

よく考えたら、私、テツじゃないから、その状況に耐えられないよ。  

かつて、青春18切符で京都-地元(北関東)間を往復して、「静岡、長いんだよ~!」とキレた私がそんなこと出来るわけないじゃないですか!これはダメだ!  

そうね、せいぜい、読みたいと思っていたけど、長すぎて手が出せなかった「龍馬がいく」を読むくらいが適当かしら……?  

それって、年中やっていることだけど。  

ということは、だらだら読書をしていて「ああっ、もう夜!」と思わずにすむわけか。  うーん、それいいね!  

時間どろぼうども!今すぐ、私の時間を返してくれ~!  

「龍馬が行く」と「鬼平」と「宇宙皇子」と「グイン・サーガ」用意してます!  

ちなみに、「モモ」は小学生時代の私のナンバーワン愛読書でした。  

映画も見に行ったな~。  

はてしない物語」よりも断然私は「モモ」が好きでしたね。また、読み返してみようっと。