睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

八ッ場ダム見放題

現在、首都圏唯一の建設中のダム八ッ場ダムを見学してきました。

実は、以前ブログにも書いたチャツボミゴケ公園に行った6月に、ついでにダム見学ツアー(解説付き)に参加。そして、つい先日、草津温泉に行ったついでにも見物したので、最近、やたら八ッ場ダムを見ているのである。

何故か、急に八ッ場ダムが気になりだしたのだ。私の野生の勘が「今、見とけ!」と告げている…。だって、もうすぐ完成しちゃうから!

 

八ッ場ダムは現在G長野原町に建設されているダムである。平成31年度(もう平成じゃないか…)完成予定。

利根川支流の吾妻川をせきとめる重力式コンクリートダム

建設中止をするとかしないとかで、一時期大きくクローズアップされたが、現在は着々と工事進行中。その辺りについて、私なりに思うところはあるが、とりあえず意見は控える。

いろいろ目立っているせいで「超巨大なダム!」だと思っていたが、完成後の大きさは関東で9番目だそうだ。あれ、意外と小さい…。

 

通常、建設中(=工事中)のダムは見物出来ないものだと思うが、八ッ場は違う。わざわざ、見学するためだけの高台、その名も「やんば見放台」(ナイスネーミング!)を作っちゃったのだ。ついでに、今年は毎日、予約必要無しの見学ツアー「ぷらっと見学会」も開催。

長い年月いろいろなことがあったから、国交省も気を遣ってるんだと思う…。

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 結構登ります。

 

知名度があがったせいなのか、私が行ったとき、「やんば見放題」はかなりの賑わい。

老いも若きもえっちらおっちら坂道を登り「おー、作ってるな~」「だいぶ出来てるじゃん!いつ完成なの?」と工事中のダムをわいわい眺めていた。

なんかね、面白いよね、工事現場って。途中が見られる、ということに「今だけ!」感をあおられる。限定ものに弱い日本人…。

 

やんば見放台はダムの東側、ぷらっと見学会はダムの西側から見学する。ちなみに、その両方を結ぶのが八ッ場大橋。この橋を通ると、ダムが正面からじっくり見られる。

私は東西両方から見学し、八ッ場大橋も当然通行した。三方向制覇!

ダムが完成すると、この八ッ場大橋の下が全部水で沈むのだ。橋桁に線が二本引かれていて、その下のラインが満水時の水のライン(標高583m)、上のラインがダムの天端のライン(標高586m)だそうだ。

かなり上まで水くるね…。すごい量だな。本当に、こんなに水がたまるのかなあ。こんなに水ためちゃったら、下流に流す分なくなっちゃわない?と、素朴な住民は思う…。(いや、頭では理解しているでごわす)

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 矢印のところまで水!望遠鏡で見ると、ライン上に標高が書かれている。スマホ限界の倍率で写真撮った…。

 

工事は平成29年12月に5割を突破!今は7~8割くらいまで来た感じに見えるな~。完成近そう。

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平成30年8月。見放台から。さすが、よく見えます!

 

ダムの東側にコンクリートプラントそのものを建設し、そこで、どんどこコンクリートを作り、ダム上空に張られたワイヤーでゴトゴト運搬。

遠くから眺めているので、ドラム缶(コンクリート入り)が空を飛んでるように見える!

面白い!

運ばれたコンクリートは無造作にどさ~っとダム天端にぶちまけられ、それをユンボで平らにならし、重機が締め固めていく。

アームの先が四本の歯になってる締め固め機が、天端のコンクリート歯をざくーっと刺しまくっていた。これで、締め固められるのか…。よくわかんないけど、やってることは結構アナログだな…。私が、鳥(オカメインコ)のエサを袋から瓶に移した後、割り箸でざくざく刺して沈ませるのと原理は一緒なんだろうな…。

ちなみに、重力式コンクリートダムでは、鉄筋は入れないんだって!コンクリートの自重で水を支える構造だから、ただひたすら大量のコンクリを積み上げるだけなんだそう。

そうなの!?それで大丈夫なの!?

巨大な建造物だけど、単純な作りなのね、ダムって…。

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ドラム缶で降ってきたコンクリを締め固め中。ざくーっ!! 

 

ついでに、上空に張られたワイヤーでは重機も運搬する。

ぷらっと見学会に参加した時、たまたま、この運搬に遭遇し「ああっ!珍しい!!皆さん、空飛ぶ重機です!!」と説明役の国交省の人(女性)が大興奮していた。

…こういうの、好きだから国交省に就職したんだろうな、この人…。

マニアの気配を嗅ぎ取り、一気に好感度UP彼女はダブルアーム重機(商品名「ア●タコ」。見た目はカニ)が好きだね、きっと。

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空飛ぶ重機。背景の色と区別がつきにくい…中央にいます。日●建機製を運んでくれれば目立ったのに…。

 

さて、ダム見学をしたならば、必ず語らねばならないことがある。

ダムカレー!

ダムカード!!

もちろん、私はどちらもしっかり獲得した。

 

ダムカレーは道の駅「八ッ場ふるさと館」で食することができる。辛口(舞茸)850円 甘口(野菜) 700円。

私はぷらっと見学会参加前に食べたため、「これからダムを見るんだぞ~!」というハイテンションで高い辛口(舞茸)をチョイス。後からよく考えると、150円も価格に差があった…。高級なんだなあ、舞茸。

こちらのダムカレーはカレー(水)をせき止めるダム堤体が陶器でできている。

邪道だ!」と憤る友人。しかも、「カレーはご飯と一緒に食べたいのよ!陶器が邪魔なのよ!」と、さらに痛恨の一打を浴びせる友人。…確かに!

しかし、この陶器堤体にも良い点がある。

堤体をそろりそろりと上に持ち上げると、ご飯側にカレーが流れ出るのだ!(ご飯にはあらかじめ放水用のくぼみが設置されている

放水、なんかリアルでイイ!

ご飯堤体を崩して、強引に決壊させるよりも、ゲートをあげる現実の放水に近い感じだ。

陶器堤体はお土産として売店で売っている。自宅でも簡単放水…。ううむ…。しばらく己の欲望と戦ったが、なんとか勝利を収めることに成功した。

ちなみに、ダムカレーを注文すると八ッ場ふるさと館のダムカードが貰える。

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じわり放水。

 

もう一種類の公式(?)ダムカードぷらっと見学会に参加すると貰える、とチラシなどに書いてあったけれど、特にそのアナウンスもなかったので、見学会終了後に聞いてみた。

「あ、それね!スタンプ3つ集めると贈呈です!この見学会で2つ押せるから、残り1個はふるさと館で貰ってね」と、ぱんぱーんとスタンプ押してくれた。(八ッ場見放題と資料館のスタンプ)

見学会で貰えるって、そういうことか!わーい、ありがとう!聞いて良かった。聞かなきゃわかんなかったよ。

「あとね、八ッ場大橋の上で、持ち寄りビールで乾杯の会(全然そんなタイトルじゃなかったけど、そういう内容のイベント)やるから、どうですか?」などと、見学会終了後の国交省の人々はとっても気さくで良い方々だった。乾杯の会行きたかったな…。

その後、八ッ場ふるさと館の情報コーナーにて、3個目のスタンプをゲットし、めでたく、公式(?)ダムカード八ッ場ダム(建設中) バージョン0.4(2018.1)」入手!

これ、だんだん出来上がるごとにバージョン(写真)が変わって行くのよね…。もっと早く気づいていれば、コンプリート目指したのに…!私の野生の勘は、何故もっと早く働かなかったのか…悔しいけれど、建設中のバージョンが入手できたので嬉しい~。

(ちなみに八ッ場ふるさと館のダムカードバージョンが変わるらしい。しまった…)

私のゆるーい趣味であるダムカード集め、着々と進行している。ふふふ。楽しい。

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 締め固め機君もカードに登場!

 

実は私には来月もこちらの方面に行く予定がある。

また、ダム見に行っちゃおうかな~。工事、どのくらい進んだかな?

そして、出来れば、夜間工事中(ライトアップされている感じで幻想的らしい)の見学をしたいな~。

移転した川原湯温泉にも入らないとね。

完成まで、機会を作って、できるだけ行くぞ~。(もちろん、完成後も行く!)

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ダムカレーパン(八ッ場ふるさと館)。堤体アーチ型なのが、ちょっと残念…。