睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

「最後の喫煙者」筒井康隆

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 喫煙者にとって最近の世相は日々辛さの度合いを増しているらしい。  

私は喫煙しないが、もし喫煙者だったら、こんな迫害の日々には耐えきれず、さっさと禁煙してしまうことだろう。←吸わない人間だからこそ、こういうことが言えるのかもしれないですけどね。  

全面禁煙の箇所は増えることはあっても減ることはないし、テレビCMも放送できない。  

海外では、タバコを吸うシーンのある映像を一切流してはいけない国もあるらしい。

(ハリウッド映画等を放送する場合はモザイクをかけるらしいです。かえって、いけない妄想を誘発しそうな感じ……?どきどき)  

私の以前の職場でも、分煙室が設置されていたのだが、建物内すべて禁煙を達成するために、その小部屋が撤去されることになった。  

で、じゃあタバコを吸う人はどうしたらいいんだ~という大問題勃発。(大問題なのか?)

非喫煙者グループは、建物と建物の1mくらいの隙間に灰皿を設置することを提案。(座ることも出来ないかもしれないくらいの隙間です。もちろん青空喫煙所。←ちょっとひどいかも)  

そんな狭っくるしいところで……しかも、事務室内から丸見えで異様に恥ずかしい、見せしめなのか!?、と大反対にあった。  

まあね……そんなところでタバコ吸われると、事務室内で仕事している方も気まずいよ……。  

そんな激論が交わされている中で、Kさん(当時27歳)は「オレはどんな迫害にあっても、タバコは吸い続ける!」と激しく宣言。  

おお……!  

なんか、すごいぞ。おのれに変節を許さない感じ。ちょっと格好いいかも。  

●●事務所の筒井康隆、と心の中でだけで呼ぶことにした。  

筒井康隆の「最後の喫煙者」はかなり前に書かれた小説だが、その内容通りに現実が進んでいるような気がする。予言者、筒井康隆!  

近い将来、喫煙が全面的に禁止され、喫煙者が取り締まられていくんだろうな~、と。  

タバコ取り締まり特別高等警察」なんて出来ちゃったりして。怖いなあ……。  

でも、アメリカには禁酒法時代があったからねえ。禁煙法時代があってもちっともおかしくないよなあ。  

闇売買されるタバコ。当然闇価格なので高騰している。  

そんな高級品を薄暗い地下室のアジトでモクモクと吸う愛煙家たち。(「愛煙家同盟」という秘密組織なのだ)  

しかし、そんな状況に甘んじてはいけない、と立ち上がる人々が現れた。  

「江戸時代には子どもだってタバコを吸っていたんだぞ!どうして、立派な大人が医療の発達した現代で、たかがタバコを吸ってはいけないんだ!?」  

「そうだとも!あれは植物の葉を燃やしているだけだ。自動車がまき散らす排気ガスなんかとは違う、エコロジカルな煙だ!」←間違い。  

それが、我らが筒井康隆(レッド)と、芸能界代表明石家さんま(イエロー)、そして●●事務所のKさん(ブルー)の3人だ!  

名付けて愛煙戦隊ケムレンジャー!  

ケムレンジャーの目的はただ一つ。「喫煙の合法化」それだけだ。  

厚生労働省の放った刺客「ケンエーン」との辛い戦いの日々。でも、決して彼らの決意がくじけることはないのだ!  

なんか、ここまで書いて、どうでも良くなってきた。  

だって、私タバコ吸わないんだもん……。どっちかというと、嫌煙家なんだよね……。  

どうでもいいことですが、戦隊モノネタを書いてしまったのは、先日、不可抗力で「激レンジャーショー」を見てしまったからです……。

今って3人なのね。世代の違いを感じましたよ。

 

追補。

●●事務所の喫煙所は通用口脇になりました。雨の日は大変みたい。

それでも、Kさんを始めとした愛煙家のみなさんは、タバコを吸うことをやめません。

不屈の精神!