「しをんのしおり」三浦しをん
新潮文庫460円単行本も新潮社から出ています。
ちょっくら思い立って、京都へ行ってきた。
2泊3日の紅葉狩り旅行。
京都は私の第2の故郷なので、ちょくちょく行っている。
春と秋は京都に行きたくなるのよね~。夏と冬は決して行きたくは無いがな……。あんな暑くて寒い土地にわざわざ都を作った古代人の気持ちはよくわからん……。
京都のお寺の庭は非常に良かった!
日本の作庭技術はスバラシイね。
紅葉は7分という感じで、真っ赤ではなかったが、緑と黄色に赤がまざって、綺麗だったわ~。美の追究!トレビアン!トレビアン!
庭は造れないから、せめて盆栽をやりたいなあ……。 と、思いながら庭をまわっていて、ふと、思い出したことがある。
盆栽といえば「ボンサイダー」だ!
三浦しをんさんが友人たちと京都旅行をした際に考えた戦隊モノ!
梅レッド! ブルーローズ! 菊イエロー! 松グリーン! 牡丹ピンク!
の選ばれし5人の戦士がセイタカアワダチ・ソウタロウ博士が送り込む松食い虫軍団、さらに背後の巨大資本の開発会社と戦うのだ。
日曜の朝、絶賛放送中!(嘘)
梅レッド(ラーメン屋)と牡丹ピンク(恋故に性転換した男)恋の進展や、松グリーン(高校教師)と菊イエロー(その生徒)のラブラブ学園生活がのぞける「裏・ボンサイダー」も土曜深夜2時40分より放送予定らしいですよ!うひ。
しをんさんがこの話を語らった場所は「哲学の道」!
うーん、なんてボンサイダーを語るのに適した場所なんだ!ブルーローズの葛藤なんかこの場所であったからこそ生まれたに違いない!(ブルーローズはスパイとして送り込まれたアンドロイドなのだ)
私もこの哲学の道に行きたいわ!
と、最終日、新幹線の時間が迫る中、強行に銀閣寺行きを主張。駅から遠いのに……。
「ノンノン!私、どうしても銀閣寺に行きたいの!ちょろっとでいいから、哲学の道を歩かせてぇぇ!」
ノンノンは私のこの悲痛な叫びが、まさかボンサイダー誕生の地へ行きたいから、というそれだけのモノだとは思うまい。
すまん、ノンノン。
桜の葉がちらほら散って、疎水もちょろちょろ流れていて、ちょっと寂しく、良い感じだ。
ここで、「ボンサイダー」の話を語りたかったのだが、あいにくノンノンは「しをんのしおり」を未読である。
くう……。歯がゆいぞ、ノンノン!
帰ったら、すぐさま貸すので、必ず読んでくれ!
そんな私たちの目の前を着物を着たカップルが通る。
今、京都の旧跡を着物で巡る、というのが流行っているらしい。(着物一式をレンタルしてくれて、着付けもしてくれるというサービス)
「彼女につきあって、お兄さんも着物だ~。着物のお兄さん、ステキよね」という私にノンノンは答えた。
「男女カップルとか女性2人の着物はよくいるけど、男2人着物は見かけないわね……いたらいいと思わない?」
「おお!ノンノン!何てステキなの!お茶の家元の息子とかどう?」
「もう一人はそこの家の庭師の息子よ!幼なじみなの」
「グッジョブ!ノンノン!私の得意ジャンルですがな~!庭師、最高!」
新幹線の時間も迫るというのに、そんな話題で大盛り上がり。
「ボンサイダー」と言い「着物のお兄さん」と言い……さすがは「哲学の道」!
思索にはもってこいの場所ですね!
西田幾多郎先生が草葉の陰で泣いているかもしれない……。