睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

「にわやこうえんにくるとり」薮内正幸

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 福音館書店 現在絶版  

先日、職場で「変わった鳥が死んでいる!」との報告を受けた。  

それはどんな鳥!?と好奇心の塊になった私はその場へ直行。  

鳥好きなので、こういう場合、見たくてたまらなくなってしまうのだ。  

おお!初めて見る鳥のような気がする!でも、どっかで見たような気もする……。  

モズ…?ツグミ…?  

私が同定をためらっていると、上司が「モズだ!」と断定!  

モズってこんなんだっけか……?とネットなどで調べてみる。どうも違うような気が……。  

こんな場合は「にわやこうえんにくるとり」に頼るしかあるまい!  

私の数十年来の愛読書。  

庭に来る鳥の名前を調べるために、我が家の居間に常備されている絵本だ。  

この本の絵はすばらしい!写真よりも断然イイ!  

リアルに特徴をよく捉えていて、且つ、絵なのでベストポジションな場面が描かれていて、可愛い!  

裏表紙のスズメの正面顔!小首をかしげていて、なんでそんなに可愛いかな~もう!この小悪魔め!  

スズメのページにはリアルヒナ!(職場の人曰く「ド●ゴンボールにこういうヤツいた」)

ふくらんでいるスズメもバッチリ!可愛すぎる!  

スバラシイです、藪内画伯!(作者)  

たとえ、ツグミがミミズ(これまたリアル!)を咥えていても! モズのハヤニエが何故かモグラでされていても!

本当か!?モズってモグラも捕まえちゃうの!?ど、獰猛だなあ……。  

モズもどきが発見された翌日、家から持参したこの絵本にて死んでいた鳥がなんなのか調べてみた。(ちなみに鳥は発見された日に埋葬されました)  

おお!この鳥はシメ!  

シメシメとニックネームをつけよう!  

何だよ~上司、自信たっぷりに言ったくせに間違ってるじゃん!  

それにしても、シメシメ。  

名前は聞いたことがあるけれど、初めて見たな~。

とりのなんこ「とりぱん」では「日本美人」と表現されていたな~。

でも、「にわやこうえんにくるとり」では「ずんぐりとした鳥」と表現されている……。  

確かにそうね。ずんぐりね。

でも、顔はキリッとしていて精悍な感じ。というか、ちょっとくちばし太くて獰猛そうな気もする……。  

でも、シメシメが実の付いた枝に留まっている絵は、確かに、しっとりとしつつ、きりっとした日本画のよう。  

そうか、シメってこんな鳥だったのか……。  

よし、もう、シメは大丈夫だ。庭に来たら、ちゃんとわかるぞ!  

ありがとう!「にわやこうえんにくるとり」!  

 

この本は福音館書店の「日本の野鳥」シリーズの一冊。他にも「やまのとり」とかある。  

多分、こっちも持っているけれど、うちに山の鳥があまり来ないので、本棚の奥深くに眠っているはず…。  

こういう、いくつになっても読める本はいいな~。  

裏表紙に書かれている、対象年齢「幼児~おとなまで」は正しい!  

関係ないですが、児童書を読むときに、対象年齢を気にするのは私だけでしょうか……?  

この本はおもしろい!と読み終わった直後「対象年齢 小学校中学年から」との記述を発見した時、妙に悲しい……。  

一応「から」と、大人も取り込もうとしている出版社側の優しさに少し慰められるけどね。ありがとう……。  

この本の作者は動物図鑑の絵描きさんの第一人者、藪内正幸氏。  

今から本を集めてみようかな~。  

 

今、ネットで調べた情報によると、山梨には「藪内正幸美術館」がある!!  

さらに、藪内グッズもたくさんあるらしい!!  

一度、いや、何度も行ってみなくては……!  

後日談ですが、職場に「落ちている野鳥を拾わないで下さい」というリーフレットがまわってきました。  

人に感染する新型インフルエンザ対策として、またその他感染症の予防として、だそうです……。  

まずい……。ばっちり触っちゃったよ……。  

しかも、自らすすんで……。  

もし、職場に新型インフルエンザが蔓延したら、私のせいです。

今のところ、平気です。  

薮内正幸博物館のHPはコチラ