睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

「もう一人のマリオネット」さいとうちほ

先日、衝動的にスミレを買いました。  

よく公園とかに植えられているパンジーとかビオラではなく、山野草のスミレで、素朴な小さい花を咲かせていたので、いてもたってもいられなくなって…。

ポット苗ではなく、鉢(プラだけど)入りなので、しばらく花を楽しんだら、地植えする予定。

かわいいわ~。「きみはペット」で蓮見くんが「スミレを星にたとえた詩がありましたね」とかなんとか言っていましたが、本当にそんな感じ~♪ワーズワース、ステキです。

でも、それより何より、私の頭に浮かんだのはさいとうちほ「もう一人のマリオネット」の冒頭のシーン。

主人公七生は「バレエを本格的に学べる学校へ進学したい。発表会で満足できる踊りができたら、進学を認めて欲しい。その時には花束を持ってきて」と父に頼む。

その花束は「スミレの花束がいいな」と言うのだ。  

…ふつう、スミレは花束にするような花じゃないよ七生ちゃん…。  

現に作中でもお父さんが「スミレなんて花屋にないから何軒もまわっちゃたよ」とか言っている。  

…むしろ、よくありましたね!お父さん!  ポット苗で売っている三色スミレ(パンジー)とか、ビオラならあるけど、花束にはできないよな~。土があるからねえ…。  花を全部切って、強引に花束にしちゃったんだろうか…??  

この探すのに時間がかかって(父の死の原因になる)且つ、女の子が言いそうな「スミレ」をチョイスした、さいとうちほさんは才能ありますね~!  

「スミレの花束」ってなんか語感がキレイで、少女漫画的にはすごくいい!  

なんとなく、丘の上の王子様がくれそう。  

なんて素敵にジャパネスク」で吉野君が瑠璃姫に「接吻」としてあげた花も、確かスミレだった!!  

なんでしょうね?スミレって乙女心をくすぐりますね。  

これからは、買ったスミレをどんどん増やして、春には乙女気分を盛り上げます!かなりトウがたってますが…。  

ちなみに、「もう一人のマリオネット」はバレエマンガじゃなく、演劇マンガです…。  しかも、後半は演劇マンガですらなくなるという、急展開があります。

あれはびっくりした…。