睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

谷川岳へ~近くてよい山~

先日、G県が誇る「近くてよい山谷川岳へ登ってきました。

今回は5人のグループ登山。職場の山好き仲間にまぜてもらいました。

普段は県内の低山を登っているのですが、「たまには高めの山もいいよね」「ロープウェイあるしね」と谷川岳をチョイス。

天気はてるてる坊主様にお願いしなくても、晴れ!!

わーい。谷川岳、大好き!

何しろ、近くてよい山!

高速のインターから30分弱というアクセスの良さ。私、G県民なので、本当に近いです。

頂上付近の景色の美しさ!空の青とクマザサの緑が絶妙。

(行く前から)やっほー!!

 

それにしても、地元みなかみ町が押しているキャッチフレーズ「近くてよい山」は、1929年に大島亮吉氏が慶応山岳部報に報告した記述によるものらしいのですが、その頃は結構遠かったんじゃないかなあ…?

上越線が水上まで開通していたので(水上駅開業が1928年)結構、楽に行けたのかな?深Qは1933年にはじめて登っているそうな。

ちなみに谷川登山の玄関口、土合駅は1936年開業らしいです。

これから登る山のことを考えながら、大荷物でごとごと電車に揺られて行くのか~。わくわくしてたんだろうな~。

現在は高速で車を走らせながら、登る山のことをあれこれ考えてわくわくしてます。きっと同じ。

 

当日は前箸(仮)7:00集合。

集合前に、今回都合で参加できなかったタケさんから「行ってらっしゃい」とのメッセージと共に、昨年タケさんが谷川に登ったときの写真がメンバーに送られてきました。

なんかすごい崖を登ってる写真…

「こ…こんなところなのか、谷川は!?」とおののく松太郎部長。

「いつも低山なのに、大丈夫なのかしら…」と若干の不安を隠せない雪絵さん。

「大丈夫!これは、ロープウェイ使わない方の道だから!」とすかさずフォローする月子姉さん。(元ワンゲル部)

タケさん!直前に不安になる写真送ってくんな~!!

でも、天神平ルート(ロープウェイ利用)でも、後半は結構きつい坂なんだよね…。私も去年登ったので知っているけど、とりあえずここでは黙っておきました。

ちなみに今日のメンバーで谷川に登ったことがあるのは月子姉さんと私だけ…

ふふふ。大丈夫なのかしら?

一抹の不安がよぎります…。

 

8時半くらいに駐車場着。今回は楽ををして、ロープウェイとリフト利用。

9時すぎくらいから歩き出しました。

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目の前にどーん!これからあの山頂までのぼるのだ!

 

熊穴沢避難小屋までは比較的なだらかな道のり。

一同も「割と歩きやすいね~」と余裕の表情。

「ここまでは前菜ですよ!オードブル!ここからがメインですから!」と一応警告する私。

そして、避難小屋を過ぎるとすぐに現れる急登!!

これ…登れるの?」とおびえる雪絵さん。

なるほど」と静かにうなずくハナちゃん。(最年少)

私も去年登った時に立ちはだかる岩の坂に「ぬぅ…無理かも」と思ったなあ…。

周りを見ると、急登にめげている人がちらほら。

 

小学生くらいの子ども「あと何メートル行けば終わりなの?」

父「…あと200m登れは頂上だよ…」

子ども(ふくれっ面)「じゃあ200m行けば着くの!?」

父「うーん…200m歩くんじゃなくて、上に200m…」

子どもは前半一生懸命登るから、後半バテちゃうのよね…。頑張れ!

 

または、時々見かける犬連れ登山で(パグ犬だった)、坂の途中で登らなくなる犬!

飼い主がリードを引っ張っても「いややねん。もう、こんな坂登れへんわ!」とその場に踏ん張って動かないパグちゃん。

結局、抱っこされてちょっと平らなところに下ろされた後、しぶしぶ登ってました…。

犬もめげる!

 

登山ガイドとかを読むと「魔の山」の異名をとったのは一ノ倉沢の岩壁登りで危険!、ロープウェイを使わない西黒尾根ルートは上級者向き、ロープウェイを使う天神尾根ルートは危険箇所のない人気ルート、などと書かれていることが多い気がします。私が持っている「入門山」にも掲載されてるし。

でも、初心者が「よし、スキルアップに谷川だ!」という気持ちで行くと、かなり急な坂にめげるのよね…。

目の前にそびえ立つ感じだからね…。

それでも、一歩一歩登って行くと、ちゃんと頂上にたどり着けるの。まわりの登山者のみなさんが意外とひょいひょい登っているのを見て、「私も行けるかも…」と勇気をもらえるし。

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延々と続く登山者の列。みんな健脚だなあ。

 

ちょいちょい休憩を挟みながら一歩一歩頂上へ向けて登って行きます。

「人の姿が大きいから、実はそんなに遠くない!近くなってるよ!」

「周りを見て!すっごい登ってきたよ!ラブ。森林限界!」

出てくる台詞はすべてポジティブ。とにかく励まし合う。

一番登りが辛そうな雪絵さんは、時折「あそこが頂上かしら…?」とつぶやくので「たぶんそう!いや、もうちょっと先かな?」などと騙くらかす私と月子姉さん。

 

そんなこんなでだいたい12:30頃肩の小屋着!

かなりゆっくりペースですが、着きました~。わーい!

おにぎりを食べて、月子姉さんにもらったカップラーメンをいただきました。

ちょっとガスが出てきていて、かなり寒かったので、暖かいものは染みます~。月子姉さんありがとう!

 

休憩後、トマの耳へGO!

「ここからどれくらいなの?」という雪絵さんに「すぐですよ!坂も今までほど、急じゃ無いから楽ですよ~」と言ったところ「…本当に急じゃ無いのね?」念押しされました…。

すみません。散々、「もうちょっとで着く」と騙くらかして…。なんか、私、信用なくしてるのかしら?

でも、本当に10分くらいでトマの耳着。

やりました~!!天神峠を出発した時は、あんなに先だった場所に、ちゃんと自分で歩いてきました!

「すごい!私すごい!」と雪絵さんも満足気。

ガスがちょっと出てきていましたが、景色もサイコー!

空と山の間に私がいるよ~!

「ヤッホー」とハナちゃんが叫んだので、隣で「ヤッホー」とこだまを返してあげました。セルフヤッホー。(←最近のマイブーム)

登山道に連なる人影をみて、「見ろ!人間がゴミのようだ!」(byムスカ)のお決まりの台詞も言えましたよ~♪

 

当然、オキの耳にもGO!

ちなみに「トマ」は「手前」という意味で、「オキ」は「奥」という意味だそうです。

双耳峰に行ったなら、ちゃんと両耳行きたいよね!

そして、私は耳の間の稜線歩きが大好き!

月子姉さんも「今度は縦走いっちゃうか~」とご機嫌。

だいたい20分くらいで到着!両耳制覇!

頂上着いたぞ!という達成感が2回味わえるなんて、双耳峰はいいね~。

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トマの耳。オキの耳への道から。

 

オキの耳着が1:30すぎ。ロープウェイの最終は5:00。

あら、結構、急いで降りないと、間に合わないかしら?

ちょっとペースアップして降りるぞ!との松太郎部長の言葉に従い、苦労して登った坂を降りることに。

振り返ると、山がきりっとそこに立っていました。

ハナちゃんが「山が主役なんですね~」とさりげなくつぶやく。

 おお!そうかも!

私たちは、今日、ちょっとお邪魔させてもらったんだね~。また、お邪魔させてもらいたいな~。

 

4:15くらいの天神平着!ロープウェイ間に合いました!

頑張りました!すごい、満足感。楽しかった~。

帰りのロープウェイの中で、全員で自分自身の健闘をたたえ合いました。

これからは低山だけじゃなくて、たまには高い山も登ろうね!

ロープウェイを下りたところで、コーラで乾杯!(車なのでビールが飲めない…)

みんなで登るのは楽しいね!

谷川岳は本当に「近くてよい山」です!

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 オキの耳!このときは周りはガスってました。