睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

浅間山を眺める

最近の日々の楽しみと言えば、平地から山を眺めることである。

もう、それしかない…。

内陸部であるG県平野部では、冬場は晴天の日が多く、空気が乾燥しているので、遠くまですっきりと見晴らせるのだ。毎日乾燥注意報。

冬場に見る山と言えば浅間山

夏場はほとんど見えないので、浅間がくっくり見えると、冬だな!と思う。

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多分10月終わりの初冠雪のころ。

G県、意外と都会です。

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この日はたまたま同じ場所から夕焼けも撮れました。

 

浅間の何がイイかというと、形が富士山っぽいところ!

(多分、成層火山というタイプ。むかーしむかしの理科の授業で習ったような…)

実は、前に別の山がかぶっているせいなのだが、雪の感じが絵に描いたような富士山。

町中からもどーんと見えるので、迫力がある。

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地元の方ならどこから撮ったかすぐわかる。

 

私の通勤経路には高架になっている場所があり、そこはさながら山の展覧会!

東からちょろっと男体山

どーんと赤城山(ソウルマウンテン)

子持山を挟んで北西にばちこーんと榛名山

その隙間から真っ白な谷川連峰信越国境の山々(ここは、雨晴海岸から見えるという立山連峰を彷彿とさせる)

そして浅間山がすっくと立ち上がり、西側に妙義山荒船山と続く

 

先日、この高架の上で車が詰まり、停車したため、「わーい、じっくり見られるぞ~!男体山の頭がイイ感じだ!」なんてはしゃいでいたところ…

その後、車が全然動かず、大渋滞!(原因不明)

通常、1分くらいで通過する一つ先の信号まで15分以上かかって、遅刻ぎりぎりになったよ…

はしゃいでいる場合じゃなかった…。

普段停車しない高架の上で停まった時点で不審に思おうぜ、私…。

 

それにしても、山に行きたい…。

冬はちょっとさみしい…。

 

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実は、G県東部では富士山も見えます。

ウサギの右手のシルエットが富士山。

 

「酔って記憶をなくします」石原たきび編

万歩計を買いました。2代目

初代万歩計は一昨年からずっと肌身離さず持っていて(ちょっと誇張表現)今日は何歩歩いたかな~?と計測結果を楽しみにしていたのだ。歩数はエクセルで管理して、平均歩数も出していた。(エクセル自作)

それなのに、年末、忘年会で泥酔した私は、その初代万歩計を無くしてしまったのだ…!!

その日はセーターのポケットに入れていたことは覚えてるの!でも、翌朝以降、どこを探しても無いの!

どこに行ったの、初代君…。しくしく。

2年間もずっと一緒に生活していたのに、急にいなくなってしまい、涙にくれる毎日。

無くしてわかるありがたみ。それ以後、まったく動かない私。レコーディングダイエットというのがちょっと前に流行ったけど、あれ、多分本当に痩せるね…。

そういうわけで、初代と同型の色違いの万歩計(通称:若殿)を購入しました。

前の人がいなくなって、すぐに新しい人に移るなんていけないことよ…!という妙な罪悪感があったりしたが…。

 

それにしても、どうして初代君を無くしてしまったのか…。

明らかに泥酔していたせいだが、私は別に記憶をなくしてはいない!

店員さんに向かってしっかり右手を「はいっ!」と挙手して「ボール!!」とびしっと注文していた自分の姿まで覚えている…。(単にハイボールを飲みたかっただけです…。居酒屋さん、ご迷惑かけました)

酔っ払ってぐねぐねしていたから、その際に落としたのかなあ…。以後気をつけよう。

 

泥酔による失敗談は酒飲みさんなら皆持っていると思うが、中でも突き抜けた失敗談を集めた本が「酔って記憶をなくします」である。(続編の「ますます酔って記憶をなくします」もあり)

これはすごい!!

本の紹介に書かれているけれど「酔っ払い、それは奇跡を起こす生き物」である。

私のように居酒屋で万歩計をなくすなんて、小さい失敗は失敗では無い。

同じ紛失系でも、結婚式直前に親戚からもらったご祝儀5万円新居の契約書、財布ほか諸々入ったカバンをなくすとか…。

家の鍵を紛失したので、持っていたリップを鍵穴に突っ込んで開けようとしたとか…。

もう、とにかく抱腹絶倒。人の失敗談は最高に面白い!

 

ちなみに私は記憶もなくさないし、二日酔いにもならなし、気持ち悪くもならない。(もしかして強い…??

が、過去に一度だけ気持ち悪くなったことがある。

終電ぎりぎりまで飲んで、夜の街を駅まで激走。おかげで終電には間に合ったのだが、走ったのと、ちょっとアルコールを薄めようと飲んだ「世界のKitchenから ソルティライチ」が逆に合わなかったらしく、電車内でこみ上げるものあり…。

電車の揺れがさらに胃からの上昇を誘い、のど元で押しとどめること数回。

駄目です、隊長!もう、これ以上押しとどめられません!!

と限界に達したときに、運良く乗換駅に到着。

助かった!とホームに下り、駆け込むトイレ!

そこで心ゆくまでマーライオンと化して、すっきり!復調!

トイレから出て、乗り換えの路線に向かったところ…改札はもう閉じていた…。

そうだった、ここの乗り換え、5分くらいしか無いんだった…。

仕方なくタクシーに乗り、帰宅したよ…。×千円かかった…(酔ってないと払えない金額です。5桁いかなくてよかった…)

 

こんな私の失敗談なんて、赤子のようなもの。

「酔って記憶をなくします」には、タクシーで5万円出して「釣りはいらねえぜ」とかっこよく言った人とか、埼玉県民なのに、目が覚めると日本海が見えたとか…。

私も乗り過ごし何回かあるけど、他の県まで行ったことはない!せいぜい車で1時間くらいの隣接市だ。(あのときもタクシー代が大変なことに…)

 

会社関係の失敗談も面白すぎる!酔っ払いの行動、意味不明!

上司のハゲ頭に柏手を打って拝んだり、家飲みで泥酔して、主任に自分の好きな食べ物をメール送信とか…。

ちなみに私は職場の忘年会で酔っ払い、上司に「徳川家康ラブ!」と大声で叫んだとたん、我に返った…。多分、大河ドラマの話をしていたと思う…。

私の場合、記憶があるので、後日思い出すと非常に辛い気持ちになる…。むしろ、記憶をなくした方が楽な時もあるかもしれない…。

年を重ねるごとにだんだん、酔いがひどくなってきた気がする。それに比例して、失敗談も増加…。

でも、それでも、お酒はやめられない。楽しいから!

「酔って記憶をなくします」級の失敗しない程度に、これからも楽しく飲みたいと思います。

 

酔って記憶をなくします (新潮文庫)

酔って記憶をなくします (新潮文庫)

 

 

ますます酔って記憶をなくします (新潮文庫)

ますます酔って記憶をなくします (新潮文庫)

 

 

 

あけましておめでとございます

あけましておめでとうございます。

無事に年が越せて、新しい一年の始まりに自分の手綱を締め直しています。

今年の目標は減量です!

毎年恒例の元旦コンサート(オーケストラの)に行き、女性奏者の皆様のドレス姿を拝見して、あれ、私着れないな…と心の底から思ったもので…。

そこが一番心に残ったのか、私!?

いや、ワタクシの大好きなキャンディード序曲を聞けて、そっちも心に残っていますが!!バーンスタイン好き!

今年もつらつら雑記を書き綴って参りたいと思っていますので、よろしくお願いします。

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お正月だから富士山!

やっぱり、富士はにっぽんいちのやま~♪

「遭難」松本清張(「黒い画集」収録)

普段の私は運動をほとんどしない。一日の移動は、家と職場の間を車でラリーするだけ。(車社会、G県!)
特に冬になってからは、寒さに耐えるべくじっと…極力動かないように努めている…。
駄目だ~!!このままではいかん!と猛烈に反省すると、私は突如として、昼休みとかに、職場で階段を登るなどの、端から見ると妙な行動を取り始める…。
だって、このまま冬が過ぎちゃったら、夏に山に行く時大変だもん!体重も右肩上がりだしね…。
職場にはエレベーターもあるが、他の階に行くときは、できるだけ階段。ペースを崩さないように淡々と登る。(下るときはちょっと早め←見栄)
そんな私の奇行(?)を見ていたハナちゃん(同じ職場)から「同じペースが大事ですよね。ゆっくりと休みながら登山をして、逆に疲れさせる、という小説がありましたもんね。休むと命を落としますよ!」と物騒な発言が飛び出した。
…何、その小説?

ハナちゃんに教えてもらった小説は松本清張の「遭難」。かなり古い小説だ。(昭和33年の作品)すぐに購入。こういう時の行動力は自分でもほれぼれ。
それにしても、ハナちゃん、渋い本読んでるな~。
ちなみに私は松本清張初読。(この後「黒革の手帖」は読んだ)
これぞ、昭和の社会派小説って感じ。なんとなく、ねっとりと黒光りしている感じがする。てらてら…

「遭難」は同じ職場の友人3人で鹿島槍に登り、遭難によりうち一人が凍死する、という事件を描いた小説だ。
実際にこんな事件があったわけではないと思うが、登山の描写が臨場感があり、ガイドとしても楽しめるかもしれない。(どうかな…?)
でも、ちょっと怖くて登れないかも…。鹿島槍としては、この小説はイメージダウンなんじゃなかろうか…。

作中のパーティのリーダーは経験豊富な江田氏。それにそこそこ経験ありの岩瀬君と初心者の浦橋君が従う形だ。
登山の序盤からなぜか岩瀬君は疲労困憊の様子で、リーダーの江田氏は何度も休憩を取り、水が足りなくなった岩瀬君に自分の水を与えたり、細かく世話を焼く。
山小屋泊の後、昼過ぎから天気が崩れ、ガスで視界が限られたこともあり、道を間違え、まったく違う方向(黒部渓谷の方)に相当進んでしまい、そのまま夜を迎える。
リーダー江田氏が単身、救援隊を呼ぶために、元の小屋へ向かうが、岩瀬君は凍える夜の闇の中、幻影に惑わされ、命を落とす。

江田氏はなぜか疲れきっている岩瀬君気遣って、多めに休憩を取ったり荷物を持ってあげたり、夜の中、単身小屋まで救援隊を呼びに行ったり、と立派なリーダーぶりである。
(余談だが、ノムさんが登山途中に膝を痛めて、ふらふら歩いていたら、若いお兄さんが「荷物持ちましょうか?」と声を掛けてきてくれて、惚れました…。登山する人たちって素敵ですよね…)
リーダーの健闘むなしく、不幸な事故は起きてしまった。山は何が起こるかわからない。言い古されているが、無理はせずに、無理だと思ったら勇気ある撤退を!という、結論で終わりそうなところである。
しかし、物語の後半、実はこの遭難は起きるべくして起きたものであったことが判明する…。
最初にゆっくり休憩したのも、途中から天気が崩れたのも、道を間違えたのも、みんな…。

怖い。
非常に怖い。
こんな計画を立てられたら、もう、どうしようもない。
ハナちゃんが言っていたとおり、荷物を下ろして、休憩を取り過ぎたり、水を飲み過ぎたりすると、かえって疲れるんだって!
谷川岳登った時に松太郎部長は水が足りなくなって、ハナちゃんから分けてもらっていたことを思い出しました…。部長、無事でよかった…!!
道迷いも、天気がくずれるのも、事前に予想していたんだって…!
(いや、江田氏は天気予報を「見ませんでした」とか言っているが、そんなわけないよね…。昔はそんな感じなのかなぁ?今、天気予報見ないで山登る人、ほとんどいないと思うけど)

うーん、松本清張すごい。
この小説は面白い!
何の先入観もなしに読むと、後半で「ええっ…」と吃驚する、間違いなく!
……このブログでは完全にネタバレですがね……。
最初は、ぼかして書こうかと試みたんですが、無理でした…。私、ビブリオバトルとかできない、と思う。

この小説では、最初の遭難は8月31日。その後の再登山は12月6日。
いつか、同じ日に同じようなルートで登ってみたい。(冬は無理だな…)
そして、南槍あたりで「あ~ここから道を間違えたんだな~」とか思ってみたい。
それに備えて、また階段を淡々と同じペースで登って、体力を作っておこうっと。
鹿島槍怖いけど…。

 

黒い画集 (新潮文庫)

黒い画集 (新潮文庫)

 

 

荒船山を歩く~アイちゃん凍える~

11月下旬。急に冷たくなった空気を頬に感じながら、空を見上げた。

そこには抜けるような青空。

葉を落とした枝に霜が白く光っている。

透明で青い空気が空へ続いていて、どこかで凜と音がしそうな気がする。

はっと一つ白い息を吐き出し、足を一歩踏み出すと、霜柱がざくっと大きな音を立てた。

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 霜はよくわからないですね…。

 

という感じで、荒船山に登ってきました。

雪で登れなくなっちゃう前に、もう一つ山に登っておきたい!ということで、比較的雪が遅いらしい、G県西部の人気山をチョイス。

登りたかったんだよね~。平野部から眺めると、とにかく目立つので。

一度覚えたら、絶対に見分けられるその山容。まっ平ら。

荒船山」の名前は、荒波の海を進む船のようであることから、つけられたそうな。ちょっと宇宙戦艦大和を思い起こす感じ。カッコいい。

 

荒船山登山口の内山峠着がだいたい9時半くらい。

今回の同行はまたもやノムさん。いつも、ありがとう。

荒船山はG県の山だ!と思っていましたが、登山口は長野県佐久市…。また、長野…。

長野すごすぎる…。皇帝だ…。

ちなみに、世界遺産「富岡製糸と絹産業遺産群」を構成する、荒船風穴は内山峠からさらに山奥にあるようです…。看板があった。

内山峠も結構山の中でしたが、さらに奥…。世界遺産の観光客は相当覚悟を決めないと行けないんじゃないかな…。せっかくの観光資源なのに…。このもったいなさがG県らしい…。

 

ちなみに、風穴はカイコの種(卵)の貯蔵施設だそうです。

夏でもとても涼しいらしいので、行くなら夏!と思っています。来年くらい、行きたいなあ。 

 

内山峠からはだいたい登り。

冒頭に気取って書いてみたとおり、冷え込んでいたので、登山道は霜柱がざっくざく。

童心に返って、たくさん踏んでしまいました。ついつい…。

しかしながら、中央部分は踏み固められていました。登山者がたくさんいる感じ。さすが、人気山。

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雪もちょっと降ったのかも。

 

絶景ポイントの艫岩まではおよそ1時間半の登り道。

途中、いくつか木立が切れて、眺めのいいポイントがあり、浅間山がすごくキレイ!

浅間山、良い感じに写るかな~」と、ノムさんが、スマホ(i Phone)を構えたところ…悲しい事態が発生。

「アカン、電池切れた…」

ノムさんのi Phone(以下「アイちゃん」)は私のアイちゃんよりも新しいくせに、すぐに充電が切れてしまうらしい。使用頻度が高すぎるせい?

しかも、ノムさん、充電切れに備えていつも所持しているモバイルバッテリーを「車に忘れてきた…」とのこと。

ノン!なんてこった!

「わかった、以後、私が写真係を引き受けた!」

まだまだ充電たっぷりの私のアイちゃんなら、大丈夫なはずだ。どんとこい。

でも、若干心配になり、艫岩が最高の絶景ポイントとのことなので、途中の浅間山写真はあまり撮らずに先に進む。

 

11時すぎくらいに艫岩到着!

確かに絶景!というか絶壁!

荒船山の船部分の先っちょ。あの宇宙戦艦大和の鼻(?)の部分。タイタニックで「あたし、飛んでる!」をやっていた部分。

あそこに今立っている!

落ちたら死ぬ!

「この先、断崖絶壁 危険 転落死亡事故発生」の看板が恐怖を呼び覚まし、舳先からかなり離れた場所で景色を鑑賞しました。小心者。

(ちなみにクレヨンしんちゃんの作者である臼井氏が滑落したのは、ここではないようです)

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たぶん、ココ。

 

かなり怖かったので、艫岩付近を早々に離れ、お昼ご飯にすることに。

近くの避難小屋で、お湯を沸かして、「カレーメシ」を作ってみました。

これがなんと、うーーまーーいーー!!(味皇さま再来!)

カレーの天才、堺●馬くんも真っ青だ!

冷えた体を内側から暖めるカレーメシ!

立ち上る湯気と吐く白い息が、視界をうっすら歪めて、はふーっと幸せ!

ノムさん、最高においしいねえ」

「さすが、●清食品!インスタント界の絶対的エース!」

二人で感涙にむせびつつ、カレーメシを味わいました。

回りには同じくお昼を食べている登山者の皆さんがたくさんいましたが、たぶん私たちが一番良いにおいを漂わせていたと思います。

ふふふ、皆さん、きっと次の山行時にはカレーメシを買っちゃうね。

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 写真をみるだけで、あのときの感動がよみがえってくる!

 

満ち足りた気持ちで、次なる道を進もうとしたところ、艫岩付近で他の皆さんが記念写真を撮っていることに気づきました。

そうだ。恐怖が勝って、ほとんど写真を撮っていなかったわ!アイちゃんが使えないノムさんの分まで写真を撮らなくては!と思い立ち、再び艫岩へ。

他の皆さんが割と突端までどんどん行っているので、私もつられてずいっと先の方まで行けました。

すっごい絶景!

真っ白浅間がどーんと正面目の前。

のぞき込むように視線を下げれば、山の海。そこを道路が緩やかにカーブを描いている。

見逃さずに突端まで来てよかった!

ヤッホーだ!これは、すごいヤッホーだ!

と興奮して、写真を撮るべくアイちゃんを起動したところ…

画面が真っ黒になりました…

……。

えっ?

以後、うんも、すんも、何にも言いません…。

「ああ~やられたね。ホームボタン(?)と上の電源ボタン(?)を一緒に押してみてごらん」と訳知り顔のノムさんの指示に従ってみると、黒い画面に充電が切れた時の表示が…。

さっき、カレーメシの写真撮っている時は、充電いっぱいあったのに~!!

年中、充電に泣かされているノムさんによると、アイちゃんは寒さに弱く、「疲れたろう…?僕も疲れたよ…。なんだかとても眠いんだ…」(by フランダースの犬)と、突然冬眠してしまうらしい!

アイちゃ~ん!!

じゃあ、北海道の人はどうするの~!!

人肌だよ。肌に触れさせておくのが一番いいよ」とノムさんは静かな目をして告げました…。悟り…?

そんな、脱走兵に助けられたおしんみたいなことをしないと駄目なの、アイちゃん!!(いちいちネタが古すぎてすみません)

長々と書きましたが、二人ともアイちゃんが眠りについたため、以後、写真が全くありません…。

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これが最後の風景…。(艫岩の手前で撮った写真)奥が浅間山

 

悲しみを胸に、荒船山の頂上(?)である経塚山へ向けて歩み出したのが、だいたい12時くらい。

ここからは真っ平らな道を2kmくらい歩きます。所要時間はおよそ40分とのこと。

コースタイムが、下界の道とほぼ一緒。本当に真っ平ら。変な山だな~。

冬枯れているので、木の間から長野方面の山がちらちら見えましたが、夏だったら木しか見えないでしょうね。森の小道って感じ。

花咲く森の道~♪くまさんが追ってきそう。←しまった。このたとえは洒落にならなかった

最後だけちょっと登って、経塚山到着。

すれ違ったご夫婦が「なんともない頂上でしたよ」と言っていましたが、確かに…。

小さな祠があるだけで、眺望無し。(冬だから、ちょっと見えたけど)

一応、1,423m。

少し休憩して、早々に引き返しました。また、平らな道。

 

2時少し前くらいに、再度、艫岩に到着しました。

一応、電源ボタンを押してみたりしたのですが、アイちゃんは無言…。

もちろん、ノムさんのアイちゃんも無言…。

やっぱり、今日は駄目みたい…。

昼になり、気温も上がってきているのに…。

一度、眠りにつくと、王子様のキス(電源に接続)がないと、目覚めないそうです…。ちっ軟弱者め。

とりあえず、目に焼き付けよう、と目の前の浅間山をじっくり眺めてきました。

富士山っぽくてキレイ。

写真にしたかったよう…(涙)

 

元来た道をそのまま帰り、内山峠に到着したのは、だいたい3時半くらい。

途中、霜が溶けてぬかるんだ道で滑り、転倒したりしましたが、(ちょっと危なかった…)楽しい登山でした。

車で充電ケーブルにつなぐと私のアイちゃんはすぐに復活。(充電60%以上あった)

ノムさんのアイちゃんもモバイルバッテリーにつながれ復活。(こちらは本当に充電切れ)

帰り道でようやく写真が撮れました。

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どーん!角刈りっぽい!

 

今後は、アイちゃんを懐に抱えて行動しようと思いました。

それにしても、本当に北海道の人はどうしているのだ!?

軟弱アイちゃんを抱え、帰り道に下仁田ネギを買って帰りました。鍋にしたいな~。

 

りんご園とヒマヤラ資料館

11月中旬、沼太(仮)にりんごを買いに行ってきました。

お目当ては「ぐんま名月」!(品種名なので、G県の本名(?)そのまま書くぜ!)

数年前から毎年買いに行っています。

とにかく、おいしい、ぐんま名月。

甘さが抜群!

食べた瞬間に「このりんご、すごくおいしいじゃないか…!!」と感動すること請け合い。

うーまーいー!!味皇さまの勢いで!)

G県に生まれてきてよかった!(こちらはアンドレ風に)

 

ぐんま名月は、最近ではG県以外でもかなり栽培されていますが、G県のみで栽培可だった時期は「幻のりんご」と呼ばれ、手に入れるのに苦労しました。でも、当時から密かな口コミで大人気。悪事千里。いや、悪事ではない。

今でも店頭に置いていない農家さんが多いので、私は毎年、事前に連絡して、とっておいてもらっています。

今年も無事に購入できました。嬉しい~。1年ぶりにぐんま名月が食べられるぞ~!

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奥の黄色が「ぐんま名月」。味は抜群ですが、見た目は……。当初、売れなかったそうです。

 

実はG県のりんご品種の登録数は、青森、長野に続いて第3位!

おぜの紅、あかぎ、陽光、新世界、スリムレッド、ハニークイーン

最新の品種、紅鶴はまだ食べたことがないので、わくわくしながら期待しています。(まだ、市場に出回っていないらしい)

そう、私はりんごが大好き。りんご研究にも余念がないです!

岩手の冬恋(はるか)にも興味津々。お取り寄せか…。

 

毎年お世話になっているりんご園さんでは、ぐんま名月以外にもふじとかの紅いりんごをたんまり買い込みました。ふふふ。

車のトランクがりんごだらけになったよ…。いいの。このために空っぽにして行ったんだから。

昨年までの私なら、ここで満足して家路につくところですが、今年は他にも大きな目的がありました。

それは、山田りんご園でりんごを買う!(その1)

そして、ヒマヤラ資料館(山田昇資料館)に行く!(その2)

 

山田昇氏は沼太(仮)出身の登山家で、8000m峰14座のうち9座に12回登頂というスゴイ人。平成元年にマッキンリーで消息を絶つ。享年39歳。

地元では彼の功績を顕彰した大会「山田昇杯」というものまである。(現在は「上州武尊山スカイビューウルトラトレイル」になっている)

その彼のご実家がりんご園で、そこには「ヒマラヤ資料館(山田昇資料館)」があるらしい。

 

という話を聞いて、これは行かなければならないな~とずっと思っていたのでした。

そして、ついに、行きましたよ!ヒマヤラ資料館!

りんご園の入り口では看板犬(?)のハヤタロウくんが、毛繕いしながら出迎えてくれました。(「君はハヤタロウくんかい?」と聞いてみたら、完全無視でずっと毛繕いしてました…。ちょっとさみしい…)

とりあえず、お店でりんごを買い(目的その1達成!)「ヒマヤラ資料館がみたいです」と言ってみたところ「どうぞ~」と非常に簡単に言われました。(目的その2達成!)

基本的に勝手に入っていいらしいです。

リンゴ畑の片隅にありました、ヒマラヤ記念館。小さいけれど結構立派。碑もあったし。

どきどきしながら中に入ると、いきなり目に飛び込む、山田氏が雪山でテントから身を乗り出してモルツを飲む写真!

なんで、いきなりモルツ!凍ってないのか!?

(どうやら、サントリーの佐治さんと知り合いだったみたいです。佐治さんの献辞みたいなものも展示されていました)

 

写真や登山計画や表紙を飾った「岳人」などが展示されていて、結構見応えがありました。登山記録とかも本人が書いたそのままなので、すごく面白い。

また、写真のキャプションに「山田かつて無い早さで登った」などと書かれていて、時代を感じたり…。そろそろ通じなくなるね…。

そもそも「山田昇」なんて名前で登山家になるあたり、もう、運命だね。

 

資料館にはマッキンリーで遭難した時のザイルの一部も展示されていました。

家に帰ってからわかったんですが、一緒に遭難した3人が結び合っていたザイル(アンザイレン)だったんですね。

…現実感のある山の怖さ。

でも、山の魅力にはあらがえないのかな。魔力だな、怖いな。

 

いい資料館でした。

なんか、家族の愛も感じられました。沼太(仮)らしいな。 

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山田りんご園にて。あら、けっこう傷がついてるりんごでしたね。

 

大量のりんごと共に帰宅。

充実の沼太(仮)行きでした。

来年もまたりんごの時期に、じっくりヒマラヤ資料館に行きたいですね。

いや、谷川とか日光白根とか尾瀬とかの帰り道に寄るものよさそう。そうすると、また違った目で見られるかもしれないな~。

あ、来年は武尊も平標も行きたい!!他にも行きたい山は沢山。

この地区には、相当お世話になるに違いない…。

 

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りんご農家さん手作りのアップルパイ♪すごくうーまーいー!!(再び味皇さまで!)

 

稲含山へ登る~絶景、絶景、絶景~

秋も深まる11月半ば。G県西部にある稲含山に職場の仲間7人で登ってきました。

登山口から1時間くらいで登れて、景色が最高!ということでチョイス。

天気は晴れ!私以外の皆さんは晴男、晴女のようです。わーい、ありがとう!

ちなみに、私は全くこの山のことを知らなかったのですが、なんと甘楽町最高峰(1,370m)だそうです!範囲、狭いな…。

 

前日、メンバーである松太郎部長から「稲含山というのは、谷川岳レベルでしょうか?」との質問があり、それに「覚悟して来てね」と返す月子姉さん。

意地悪。

1時間で登れる山ですよ~。

しかし、それを誰も教えないため、松太郎部長は気合いを入れて、1Lの水+500mlの水×2本持参。前回の谷川岳の経験で水がたくさん必要だ、と思ったそうです…。

ちなみに、松太郎部長は「次の山は稲含山です」との連絡を受けて、自らネットで調べ、「上級者」と書いてあったので、ヤバい!!と思ったそうです…。それ、たぶん「稲包山」…。(G県と新型県(仮)の国境にある)

 

当日は前箸(仮)に8:00集合。

高速を利用して、富岡ICに9:00前着。

小幡城下を通過して、道は一気に山道に。

うねうねした細い道になったので「もうすぐ登山口かな~?」なんて話をしていたのですが、全然、登山口に着かない!

行けども行けども山道!!

稲含山の推薦者、梅やん先生が「おお~っというくらい、登ります」と言っていた意味がやっとわかりましたよ…。

そうだよね。1,370mに1時間で登れるんだもん、スタートが高い位置からだよね…。

 

対向車が来たら、絶対にすれ違えない!という位の幅の道をうねうね登ることおよそ30分。なんとか、登山口の「神の池公園」到着。途中、一台も対向車は現れませんでした…。登ってる人、全くいないのでは…とちょっと不安。

ここで、梅やん先生と月子姉さんが合流。

二人がいてくれなかったら、ここが登山口だってわからなかったよ…。だって、ガイドブックには、「駐車 約20台可」と書いてあったけど、20台車が停められるスペースは皆無!

道幅が広くなっているだけでしたよ…。そこに、車停めたけど、路駐感ありあり…。

 

なんだかんだで時間をくってしまい、登りはじめはだいたい10:00。

ちょうどいい感じかな~。

神の池から出発して、すぐに一ノ鳥居。

稲含山は農耕の神として地元に親しまれているようで、稲含神社がまつられているそうです。稲含山の由来は祭神の豊稲田姫が、インドから稲の種を持ってくる際に、口に含んで隠し持ってきた、という伝説によるとか。

インドから口に入れてきたの!?

この由来を聞いたハナちゃんは「それは…種を飲み込むと、翌朝、出てくるというヤツですか?」と言ってました…。インドからで翌朝は厳しくないか…?…ものすごい便秘だったら、それもあるか…??

 

道は落ち葉で埋まっていて、朴のでっかい葉がたくさん落ちていました。

秋の山!うふふ~。

決して急では無いのですが、それなりに傾斜があり、落ち葉が滑るので、割と大変。

足がずっと斜めになっている感じで、「足首、堅いから地味に辛い…」との嘆きも。

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 紅葉もgood!

 

余裕があったので、一ノ鳥居から「夫婦ケヤキ」を見物に行くルートへ。

…この道、全然、人通ってないですね!

踏み固められている感があまりなく、斜面の細い筋をたどって行く感じなので、結構怖い!しかも、足下に生えている草がトゲトゲしてて痛いよぅ…。

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 木が植林されてました。杉かな?

 

15分くらいでたどり着いた先の夫婦ケヤキは…。たぶん、あれかな?という位のものでした…。

「あれだ、ということにしよう」ということに合議で決し、来た道を逆戻り。

夫婦ケヤキから先へは道がありませんでした…。

 

元の道にもどり、10分ほどで「神の水」。要するに、わき水です。とりあえず、飲んでみよう、と順番に飲んでいると、前を行く人々が上流を渡る…。

「この水は、今、飲んじゃいけないんじゃないか!?オレおなかが弱いんだ」とタケさんは決して口をつけませんでした…。まあ、ね…。

(ちなみに、もっと上流に筧がちゃんと設置されていました。飲む場所間違った…)

 

二ノ鳥居をすぎて、そこそこの勾配の道をしばらく登ると、稲含神社(旧秋畑社殿)に到着。(ガイドブックによると、530年創建だそうです)

歩いたので、割と暑くなり、みんな上着を脱いで、しばし休憩。11:00前くらいに出発。

えっちらおっちら登って行くと、山を回り込むように登山道がつけられており、時折、フェンスが設置されていたり、鎖場ならぬトラロープ場が現れたり。(鎖場もありましたが)

「回りこむから、わりとすぐには頂上に着かないですね…。ちっ」

「この回り込む感じがトラヴァースってやつですか?」←違うと思う…

などと、くだらないことを言いながら道を進むこと20分くらい。

稲含神社(下仁田社殿)に到着。

トタンが門(?)を覆っていて、ちょっと雰囲気ぶちこわしですが、社殿は立派でした。

トタンには稲含山を歌った地元の学校の校歌を展示。

こんなにたくさん歌われているのか!愛されてるな、稲含!

(しかし、よく見ると、作詞者 鈴木さんのお名前がたくさん…。同じ方がいくつもの学校の作詞をされたみたい)

 

ここからは頂上まではすぐ!

最後の坂をぐいっと登ると、そこは一気に360度のパノラマ。

絶景、絶景、絶景!!(カイジのナレーション風でお願いします)

山の海だ~!

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 真ん中奥の真っ平らな山が荒船山。登りたいな~。

 

なんと、ここまで私たち以外の登山者に誰一人として会いませんでしたが、頂上には先客がいました。地元高校の山岳部のみなさん。ちょっと安心。

やっぱり、地元に愛されているのねえ、稲含。

 

頂上は地元の皆さんに譲って、稲含神社までちょっと下り、皆、思い思いのラーメンでお昼ご飯。(ラーメンの種類が違うだけで、全員、ラーメン。集団行動!)

山で食べるラーメンはどうしてこんなにおいしいのでしょうか。

うまうま。

私のラーメンは今回、カップヌードルカレー味。下界ではあまり選ばないカレー味を挑戦的にチョイス。カレーのいい臭いすぎるいい臭いが食欲増進だぜ~!

タケさんは、謎肉ビッグ(?)カップヌードルを持参。おお!

月子姉さんは、余ったお湯でコーヒーを沸かしてくれました。おいしい!いつもありがとう!

 

おなかを満たして下山開始。12:30くらいだっかな…。

下りのルートは登りと別ルートを選択(赤鳥居を通るルート)

こっちのルートの方が、道幅広いし、ベンチや階段が整備されていたので、たぶんメインのルートだったみたいです。

こっち通れば他の登山者に会えたのかな…。いや、いなかっただろうな…。

 

鉄塔のすぐ脇を通ったので、おきまりの写真も撮ってみました。

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 ゆがんだ…。どんぴしゃ真下から撮りたかったなあ…。

 

さくさく下り、たぶん45分くらいで神の池公園着。13:30くらいだったかな?

結局、今日は地元高校山岳部以外の人には誰一人会いませんでした。そんなもんなのかしら?なんか、もったいないな~。もっとみんな登ればいいのに。

何しろこの山の絶景は最高にいい!

教えてくれた梅やん先生に感謝だな~。

 

満足感を胸に、こんにゃくパークに寄りつつ帰宅しました。

しらたきシャワー、すごかった…!!