睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

2006-01-01から1年間の記事一覧

2006年読書のまとめ

おそらく、今年最後の更新になると思うので、今年1年で印象に残った本をあげてみようと思う。 今年1年で読んだ本は、今のところ102冊。(マンガ除く) 実は、コツコツ読書記録をつけているので、数えられるのだ。意外とマメなA型です。 まず、最も読む量の…

「×-ペケ-」新井理恵 その2

引き続き「×-ペケ-」である。 ああ、ネタの宝庫、ペケ……! ペケのネタで忘れられないモノがもう一つある。 私のまわりの友人たちの間では、最高傑作として名高い名言。 「何はなくても便座カバー」 これである! 内容としては、確か、引越したばかりのうら…

「×-ペケ-」新井理恵 その1

ある意味、伝説的な四コママンガだと思う。 連載当時、私は学生だったが、友達はみんな読んでおり、何かある毎にそのネタを出して盛り上がっていた。 球技大会の卓球で「先生、僕もう駄目です……!」「アンデルセン!もういい!おまえはよくやったぁぁ!」と…

「杜子春」芥川龍之介

「子どもには、絶対に「パパ」「ママ」とは呼ばせない!」 と、前の職場の人が力説していた。(ちなみに男性です) 「じゃ、なんて呼ばせてるんですか?」と聞いたところ「「お父さん」「お母さん」に決まっているじゃないか!」と力強く宣言。 「でもさぁ………

「クローディアの秘密」E・L・カニグズバーグ

日本人はどうして水があると、お金を投げ込んでしまうのだろう……? という疑問はみんな抱いたことがあるんじゃないだろうか? 私の県の県庁の玄関には「けんのかたち」というモニュメントがある。(県の形の黒御影石の中央から水がこぽこぽとわき出ている) …

「剣客商売 庖丁ごよみ」池波正太郎

先日、友人の結婚式に招かれた。 披露宴会場で、もぎゅもぎゅとご馳走をいただいていると、隣の先輩が私に聞いた。 「藤原さん(仮名 私のこと)、これ、何だった?」 見ると、白いぺろんとした食べ物を指差している。 「あ、それさっき食べました。イカです…

「問題な日本語 続弾」北原保雄

昨今の「日本語ブーム」の火付け役の一つとして話題になった「問題な日本語」の続編。 確か、NHKの「週間ブックレビュー」(見ると必ず、紹介された本のうち何冊かは読みたくなる魔性の番組)で紹介されていて、何となく購入した。 「こういう使い方は間…

「魔女集会通り26番地」ディアナ=ウィン=ジョーンズ

ディズニーランド(通称:ネズミーランド又はネズミの国)のショーって、どうしてあんな堅そうな衣装なんだろう……? 着ぐるみの動物たちはいいとして、人間(じゃなくて、もしかしたら、妖精とかなのかもしれないけど)のダンサーたちも、発泡スチロールで作…

「カバー、おかけしますか?」出版ニュース社編

私の趣味の一つに「しおり蒐集」がある。 そんなもの集める人なんているのか?と思う人が多いだろうが、世間は広いもの。私と同好の士はそれなりにいるのだ。(HPもけっこうあるので、時間のある方は検索してみて下さい) 世の中には、しおりはとにかく沢山…

「ざ・ちぇんじ!」氷室冴子

私が多感な女子高校生だった頃。 友人の一人が、何の前触れもなく、突然、私をじっと見つめて言った。 「藤原(仮名 私のこと)って、平安時代だったらすごい美人だよね~」 「えっ?そ、そうかしら?」 言われたその時は、なんだか褒められているような気が…

「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵」椎名誠

最近の本屋では、とにかくタイトルの奇抜さで売れている本がたくさんある。 「バカの壁」「さおだけ屋はなぜつぶれないのか」「人は見た目が9割」「99%は仮説」(今気づいたけれど、私はこれらの本をどれ一つとして読んでいない……。私はタイトルでは買わ…

「さむがりやのサンタ」レイモンド・ブリッグズ

私の母は嘘つきだ。 子どもなら誰もが抱く代表的な疑問「サンタさんは本当にいるの?」という私の問いに 「実は本物のサンタさんがプレゼントを配っているわけではないのよ。本当のことを言うと、かわりに「日本サンタ協会」という組織があって、親がそこに…

「ボクの町」乃南アサ

うおおぉぉやっちまった!いや、やられちまった! 警察に捕まってしまったのだ~! いや、別に私は犯罪を犯して逃げていたわけではない。 「……ふっ、時効まであと3日だったんだが……所詮、悪いことなんて、できねえもんですね」なんて状況ではなく、単にスピ…

「マクベス」シェイクスピア

先日、劇団☆新感線の舞台「メタルマクベス」を見た。 ヘヴィメタ音楽に乗せ、新感線ワールドで展開する「マクベス」。 スピード感があって、はじけていて、大変面白かった。 松たか子はやっぱりすごかったし、内野聖陽も上手かったし。 ※劇団☆新感線を知らな…

「のだめカンタービレ」二ノ宮知子

祝!ドラマ化! ということで、今、最もホットなマンガを取り上げてみた。 もちろん、私もご多分に漏れずハマッている。 マングース人形やマングースシャーペン付きの限定版コミックを買ってしまうくらいだ。しかも、発売日前から、インターネットで予約して…

「きものが欲しい!」群ようこ

私は群ようこさんと誕生日が一緒である。 だからと言うわけではないが、同じ趣味を持っている。 着物だ。 といっても私は、着道楽で、高い着物を買い集めているわけではない。(お金無い) 古着(大正ロマン風のものが好み)を安く買って、ふらーっと近所に…

「ことわざ絵本」五味太郎

さらに、岡山旅行の話である。(多分、これで最後です) 岡山名物といえば、きびだんご。 桃太郎がこのだんごを餌につり(間違い)猿とキジと犬をお供にした由緒正しい岡山名物である。 私は「きび」だんごというくらいなんだから、黍から出来ているんだと思…

「鏡地獄」江戸川乱歩

引き続き、岡山旅行の話である。 今回、ホテルを日航ホテルにした。 アメニティはフェラガモ! しかし、フェラガモがこういうシャンプーとか石けんとか作っているモノなのかしら……?名前貸してるだけかもしれないけど。それでも嬉しい。 シャワー室完備。し…

「ここはグリーンウッド」那州雪絵

先日、岡山方面へ行ってきた。 私の職場はお盆休みというものがないかわりに、7~9月の間に5日好きな時に休める、というシステムになっている。 ……一見良いように見えるかもしれないけど、連休がほとんど取れないので私は嫌だ。 しかも、みんなが長期休み…

「毒笑小説」東野圭吾

「タ●スにゴンゴン タ●スにゴン 匂わないのが 新しい」 最近変わってしまったが、「タ●スにゴン」のCMを沢●靖子がずーっとやっていた。 美人女優が突然の豹変!ためらいのないはじけっぷり!ひな人形からマリリンモンローまで! 「どうした!?何があったん…

「OZ」樹なつみ

吾輩は新車である。名前は「貞吉」という。 と、いきなり漱石になってみた。 車を買ってしまったのだ 買ったと言っても、もう半年くらい経ってしまったので、あまり新車じゃないかもしれないけれど、気持ちとしてはまだまだ新車だ。ピカピカ。 そもそも、半…

「銀河鉄道999」松本零士

冥王星が惑星の地位を追われてしまった。 残念だが、仕方がない。冥王星が惑星でいると、どんどん惑星が増えていってしまって、収集がつかなくなるらしいから。 まだ、アメリカは抵抗しているらしいけれど、自国の人間が発見したから、というだけの理由で抵…

「らせん」鈴木光司

「ヤ○ルト菌はおなかの中で一日しか生きていられないらしい」 という衝撃の事実を先日聞いた。 だから「毎日一本ヤ○ルト」飲まなければならないらしい。そうしないと、せっかく飲んだおなかに良いヤ○ルト菌が死滅してしまうからだ。 ……本当か!?本当なのか…

「銀のロマンティック…わはは」川原泉

最近、フィギュアスケートが熱い。 昔から冬の花形競技ではあったけれど、荒川静香のイナバウワー金メダルで、大人気になった。秋篠宮のところの娘さんも習っているそうだし。 ちなみに私はオリンピックに出られなかったけれど、中野選手を応援していた。 私…

「銀河鉄道の夜」宮沢賢治

先日、職場の窓を開けようとしたところ、巨大な蜘蛛の巣が出来ていることに気づいた。 一晩閉めていた間に、よくもここまで立派な巣を作れるな~と感心。 別に壊すほどのこともないと、そのまま窓を全開にしようとしたところ、巣にカナブンがからみついてい…

「こころ」 夏目漱石

「教科書で読まなければ面白いかもしれない作品も、教科書で読むとつまらない」と、評判の悪い、国語の教科書だが、学生の頃、私は好きだった。 数学とか理科の「学ぶこと」が書かれているのとは違って、「読み物」がたくさん載っているから。良いとこ取りだ…

「人生激場」 三浦しをん

先日、職場で救急救命法のガイドブックが回覧されてきた。 私が中をぱらぱらっとめくっていると、向かいに座っているこの回覧を私に回した兄さんの目がきらーんと光った。 「AED(心臓マッサージをする機械)の説明部分で、すごい記述があるんです」という。…

やまんば山のモッコたち 富安陽子

私ははっきり言って、コレクターだ。 子どもの頃の切手蒐集から始まり、テレフォンカードや切符、消しゴム。最近では名作少女マンガを脇目もふらず集めたり、しおり蒐集(これが今一番熱い)にうつつを抜かしたりしている。 ものが段々そろっていくのが好き…

「模倣犯」 宮部みゆき

かつて、私の中でSM○P(社会情勢を鑑みて伏せ字)が出る映画は面白くない、という固定観念があった。 K村さんの「2046」(ちょい役だけど)、Kサナギさんの「ホテルヴィーナス」の2作品は私にはかなり厳しかった。(その後、I垣さん&K取さんの三谷作品…

「葬送」 平野啓一郎

実は2年ほど前からピアノを習っている。 私が小学生の頃は、女の子の習い事ナンバーワンは、なんといってもピアノだった。 ご多分に漏れず、私も習っていたのだが(なんと3歳から……)数度の引っ越しのおかげで辞めてしまった。 それから幾星霜……。あの時か…