睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

「渡辺篤史の建もの探訪BOOK」

朝日新聞出版 1575円  

久しぶりにみてしまった。「渡辺篤史の建もの探訪」  

わざわざ日曜の朝6時に早起きしてまで見たわ。  

なぜならば、祝!20周年!だから。  

書店でこの本を見つけ、「おお!もう20年も続いているのか!?」という気持ちになり、感動のあまり、即購入。  

それにつられての、久しぶりの番組鑑賞だ。  

変わらない。全く変わっていないよ、建もの探訪  

なんだか、感動的ですらあるわ!  

 

改めて、購入した「渡辺篤史の建もの探訪BOOK」(20周年記念ムック)を読んでみる。  

内容は、今まで訪問した家のいいとこ取りチョイスや撮影の裏側など。結構、濃い。

 渡辺氏が訪問した家庭の居間で、必ず椅子に(勝手に)腰掛けてしまうことから「名作チェア探訪」なんてこともやっている。  (

番組内で紹介した椅子の探訪ではない。純粋にステキな椅子の探訪)  

確かに、久々に見た放送でも、人んちのリビングの椅子に腰掛けて、ご満悦だったよ!

過去の放送に関わる記録もある。  

ああ、私が一番この番組を見たいた時期である、「休みの日にのんびり起きてテレビをつけるとやっていた」時間帯(土曜9:30am)に放送してたのって、99年~06年だったんだ!意外と最近!(関東地方)  

その前は水曜の朝に放送したりしていたらしい。知らなかったわ、新たな発見!  

放送開始当時は渡辺氏のトレードマークである口ひげもなかったらしいし、洋服も小粋なジャケット(肘当て付き)ではなかったらしい。  

そんな番組トリビアも満載だ。  

 

しかし、何よりこの本の中でピカイチなのは万城目学氏のエッセイ「篤史フォーエバー」であろう。  

こんなに篤史(万城目氏の呼び方を踏襲しました)に対して、熱く語れる方がいるとは!   

そう、そうだよね!篤史、サイコー!  

「犬、猫、子どもに対して、猛烈なフレンドリーシップを発揮する」篤史を万城目氏は絶賛する。  

ちなみに、久しぶりに見た放送回では、ご多分に漏れず、飼い猫(デブ猫)に感嘆していた。  

「わぁ~!ネコちゃん!」と満面の笑顔でネコに近寄る篤史を見て、「万城目氏の指摘通り!」と感動すら覚えてしまったよ。

うーん、猛烈なフレンドリーシップ!

また、万城目氏は、シャイで人の良さそうな「ご主人」が篤史マジックにより、「恥ずかしさ」を解除されていく過程を描くことにより、この番組が成立している、と分析。(故に関西地方ではこの番組は成立しないであろう、と指摘している。関西人、あまり恥ずかしがらないから……)

確かに、この前の回でも、とてもシャイな感じの「ご主人」がいた!  本当に陰が薄く、ほとんど喋ってなかったような気がする。  

ああ、この人が篤史マジックでやわやわと恥ずかしさを解除されていくのね~と期待して見ていたら、この回では奥さんが一人でかなり喋っていたため、「ご主人」の出る幕、あまり無し……。これはちょっと残念だったわ。  

万城目氏は「ダ・ヴィンチ」で、毎月「建もの探訪」を見て、それをレポートする「今月の渡辺篤史」というエッセイも書いていたらしい。

よく通ったな、そんな企画……。さすが、ダ・ヴィンチ編集部は懐深いなあ。  

篤に対する愛情はきっと、山より高く海よりも深いに違いない。  

読んでいて、篤史への愛情をひしひしと感じたよ。万城目氏もすごい。

 

そんな万城目氏を虜にする、篤史の魅力は計り知れない。  

そして、その篤史の魅力は「渡辺篤史の建もの探訪」という番組で最大限発揮されるのだ!  

しかし、渡辺篤史氏は本業は俳優らしい。(なんでも子役からやってたらしい)  

私、この番組以外で見たことないんだけど……。  

ムツゴロウさんの本業が作家であるのと、同じようなもんなのか?  

もう、思い切って、本業「建もの探訪にしちゃえばいいのに……。(暴言)

ちなみに友人から聞いたところによると、テレビ朝日では「渡辺篤史の建もの探訪」の20周年を記念した特別番組が放送されたらしい。  

知らなかったよ!  

言ってよ、そういう大事なことは!  

篤史と子どもの対決を特集したものとか、スバラシイ企画満載だったらしい。  

ああ、見たかった~!!  

再放送の予定はないですか、テレビ朝日さん!?