睡紫庵文庫

身辺雑記をまじえた読書雑記です。

2007-01-01から1年間の記事一覧

「最後の喫煙者」筒井康隆

喫煙者にとって最近の世相は日々辛さの度合いを増しているらしい。 私は喫煙しないが、もし喫煙者だったら、こんな迫害の日々には耐えきれず、さっさと禁煙してしまうことだろう。←吸わない人間だからこそ、こういうことが言えるのかもしれないですけどね。 …

「幸福の王子」オスカー・ワイルド

今年も我が家の軒に、ツバメが巣を作った。 現在、5羽の雛が孵ってちぃちぃ鳴いている。かわいい~。 先日、この雛たちの写真を撮ろうとカメラを向けたところ、親鳥にえらいこと威嚇攻撃されてしまった。ちっ。いいじゃないか、家主はこっちなのよ!軒を貸…

「そういうふうにできている」さくらももこ

先日、テレビを見ていたら「T●T●」の社長が出ていた。 ウォシュレットの成功譚を語る、という最近流行のプロジェクトX的な番組なのだが、彼がすごく興味深い発言をしていた。 「中国ではT●T●=高級ブランドで、ウォシュレットのある家庭は上流である、という…

「くまのパディントン」マイケル・ボンド

このあまりにも有名な児童書は、私の中で「崎陽軒のシュウマイ」としっかり結びついている。 なぜならば、小学生だった私がこの本を大阪梅田の紀伊國屋書店で買ってもらったとき、一緒に「崎陽軒のシュウマイ」を購入。そのシュウマイを本の入った紙袋の上に…

「HEAVEN?」佐々木倫子

牡丹の美しい季節になった。 我が職場では連日、自宅の庭に咲いた牡丹を持参するおじさまたちで、会議用テーブルが華やかに彩られている。 最初の花が持ち込まれたとき「うわー綺麗ですね~」と女性職員がみんなで喜んだので、おじさまたちが競って持ち込み…

「ガラスの仮面」美内すずえ(2回目)

寒い……。 この前まで、暖冬とは言っても寒いね~と言っていた冬が去り、窓の外は花の散った桜が青々と茂っている。春がやってきた。 季節って、ちゃんとめぐるんだな~と実感できて、ちょっと感動したりもした。 が、しかし、ちょっと勘違いしていたような気…

「照柿」高村薫

今、私はとても疲れている。 年度替わりは毎年の事ながら、とにかく仕事が山ほどある。「藤原さーん、紙、無くなったよ~」などど、暢気にプリンターの前で宣う上司の首を絞めてやりたいくらいだ。自分で補給してくれ!(または、同様の状況で自分の印刷する…

「動物のお医者さん」佐々木倫子

昨日、訳のわかんない夢を見た。 夢の中で、友達たちと、ものすごくカッコイイ人にキャーキャー言っている。 とにかくめっちゃ格好良く、素敵な人なのだ。誰もが見た瞬間恋に落ちそうな、まあオスカルみたいな人だ。「オスカル様~」(ランビエール夫人) で…

「鳥頭紀行 ジャングル編」西原理恵子 勝谷誠彦

先日、ネットで新聞を読んでいて、驚くべき訃報を目にした。 「鴨志田譲さん死去」 ええっ……!!鴨ちゃんが……!! アル中で入院していたことは知っていたが、癌だったとは。 大学時代、うっかり「まあじゃんほうろうき」を購入してしまって以来、西原理恵子…

「エラいところに嫁いでしまった2 夫婦激闘編」槙村君子

ウォンテッド!ジャクソン社のアールグレイ! 今日の私はとても睡眠不足である。 昨日、深夜2時までネットの海をさまよっていたからなのだが、ネットで何をしていたかというと、ジャクソン社のアールグレイ(紅茶)を探していたのだ。 アールグレイは私の一…

「おちゃめなふたご」エニド・ブライトン

この季節になると、予備校のテレビCMが増える。 なんか、とっても露骨だが、確かに今しか必要のないCMだ。 たくさんある予備校のCMの中で、私の一番のお気に入りは「両●予備校」である。 必ず山本陽子さんが「ドゥー ユア ベッス !」というかけ声で締める、…

「建築家の自邸」

最近、とても気になっていることがある。 それは、日曜の朝に渡辺篤史に出会えない!ということである。 以前は、だらーっと起きて、何となくついているテレビに目を向けると、渡辺篤史がヘンテコでおしゃれな家を探訪している姿に出会ったというのに! 一体…

「ガラスの仮面」美内すずえ

ついに買ってしまった、紫のバラを!ミニバラだけど。 先日、ふら~っと立ち寄った園芸館で、ミニバラを見ていたところ、「アンドレア」なるミニバラを発見。 それが紫のバラだったのだ!しかも、最後の一鉢! こ……これは買わなければならない!とはっしと掴…

「天才柳沢教授の生活」山下和美

経済学の教授である柳沢教授は、とにかく学問に対して真摯だ。 その行動は往々にして、凡人である私たちには計り知れない。 何があろうと夜9時になれば自動的に就寝。道路は直角に曲がり(宝塚音楽学校みたいだなあ)、安いサンマを手に入れるためならば、…

「老人と海」ヘミングウェイ

「老人と海」を「ああ、マグロと格闘する漁師の話ね」と簡潔に言ってみると、なぜだかすごく笑われる。 「確かに漁師の話だけどさ~。そう言っちゃ身も蓋もないじゃん」なんて言われる。 でも、本当にそういう内容じゃないか!私は間違ってないぞ! どうも、…

「星へ行く船」新井素子

我が家のオカメインコの名前は「竹千代」という。 もちろん出所は徳川家の嫡男からだ。お坊ちゃまです!と主張している感じ。 ショップで購入した際に「多分男の子です」と言われたので、こんな名前にしてみた。 が、後にメスであったことが判明……。 がーん…

「サザエさんをさがして」朝日新聞be編集部編

先日、友人宅を訪問していたところ、テレビで「サザエさん」をやっていた。 見るともなしに、ぼんやり友人と喋ったりしていたところ、私の耳にカツオのとんでもないセリフが飛び込んできた。 「マスオ兄さん!専務さんにお弁当をあげて、出世に結びつけなよ…

「アンの愛情」モンゴメリ

「赤毛のアン」ことアン・シャーリーは「女の子の永遠の憧れ」らしい。(新潮文庫の100冊のアオリ文句より) 確かにあの「パフスリーブが着たいのよ!」とか「黒髪って素敵」などと独自の夢見がちな感性を発揮するアンの少女時代は、なんかきらきらしている…

「パピヨン」清水玲子

私はとにかくヒルが嫌いだ。 いや、好きな人はあんまりいないと思うけど、カエル・バッタなどの昆虫小動物系は割と好きな私が、どうもヒルは駄目なのだ。 (昔、発掘していた頃、仕事もせずにカエルばかり追いかけていたので、おじさんたちが「ほらカエルい…

Yonda?くんが来ました。

新潮文庫のキャラクターYonda?くんのぬいぐるみがやって来ました。 かわいいです。 頑張って、新潮文庫のマークをため込んだ甲斐がありました。 今までで一番かわいいかも。 便宜上、四郎君と呼ぶことにします。 わざわざ写真まで撮っちゃいました……。 つい…

「ゲバラ日記」チェ・ゲバラ

新年あけて、今年の私は日記をつけることにした! 頑張るぞ~!と言いつつ、多分続かないだろう、とすでに冷めている私って……。 こんなことではいかん。頑張るぞ。おう。 私は日記を書きたい、という欲求がすごく強い。 何故かと考えてみると、歴史の勉強を…

「笑うカイチュウ」藤田紘一郎

最近、とても尊敬している人がいる。 それは、さかなくんだ。 今までは「変な人だな~」と思うだけで、特別にどう、という気持ちは無かった。 けれど、先日、朝日新聞で連載されている「いじめられている君へ」という特集にさかなくんが執筆した。 内容もと…

謹賀新年

あけましておめでとうございます。 今年もマイペースで行きたいと思います。 年末年始、なんだか異様に忙しくて、昨年から読んでいる三島由紀夫の「暁の寺」が全然読み終わりません。 新年一発目から三島ってどうなんだ?自分。 今年を象徴する一冊になるの…